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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth21神よりの告知は絶え、そして天地の礎は起きた〜?.TEMEN.AN.KI〜
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して床はなく、五角形の浮遊床が1枚だけという大きな空間。その浮遊床の上に高位騎士の1人、フレートは居た。
海水に飲まれた事で全身びしょ濡れだ。しかしそれを気にも留めずに彼は、前方に浮いている人間大の水晶に両手を翳している。狂気に満ちた表情をし「消えろ消えろ消えろ」と繰り返す中、水晶に赤い光の線が幾重にも走る。
『カリブルヌス魔力充填開始。海水を引き上げ、動力炉の制限解放およびミナレット全兵装起動に必要なエネルギーを生成します』
「急げっ。あの化け物は待ってくれないんだぞ!」
フレートが激昂する。彼の周囲に展開されている数ある空間モニターのうち1枚に、オーディンとシグナムとアギトが映っている。健在なその姿を見たフレートは「ツヴァイや騎士団の仇を取るんだ、絶対に!」ミナレット制御キーである水晶を殴りつけた。
オーディンの魔導――ではなく魔道ヒュドリエルによって施設内に居た連中は全滅した。単純な津波であったなら生き延びる可能性はあったかもしれないが、ヒュドリエルは攻撃の魔道だ。利用された海水すべてに攻撃性の魔力が付加されているため、防御をしなければ撃破されるのは道理。
(フィーアが居なければ、俺も死んでいた・・・!)
自分だけが生き残った怒りと、死んでいたかもしれない恐怖でフレートがわなわなと肩を震わせる。ヒュドリエルに襲われた施設――管制室に居たフレートとツヴァイ、管制官数人は、成すすべなく波に呑まれ全身を魔力で打撃された。
気を失っていたフレートが目を覚ました時、彼は施設内通路を流れる瓦礫の上で横たわっていた。自分の死を覚悟したとき、フィーアが現れた。ロードの魔導や身体を極限にまで補助できる融合騎プロトタイプ四番騎・強化補助のフィーア。
すでに機能を完全停止しているツヴァイを抱いて。フィーアはフレートを救うために彼と融合、彼の防御力を最大限にまで強化し、施設からミナレット本体へと移動していた。
『迎撃砲カルンウェナン起動。防衛障壁プリトウェンの出力を上昇。フェイルノート残弾18。フェイルノート製造システムを緊急停止、ミナレット稼働に魔力を流用。動力炉出力レベル80,84,88,92・・・・100。ミナレット全システム最高出力で起動します』
薄暗かった管制室がパッと明るくなる。まるで人間の血管のように縦横無尽に張り巡らされた回路が、赤い光をどこかに流し込むかのように点滅を繰り返す事で生まれた明かりのおかげだ。
「化け物めっ! 最大火力で塵となれ魔神!」
ミナレットの回転床が音を立てて回り、砲口をオーディンらの住まう国シュトゥラへと向けた。
†††Sideヴィータ†††
状況確認だ。まずあたし。あたしの“アイゼン”はウルリケに砕かれて、“アイゼン”を待機形態に戻して、修復を掛ける最中。ウルリ
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