手段は選ばない〜自分のやり方〜(ルパン三世/オリキャラ)
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る。
今は大分古びているけれども。
此処のセキュリティは厳しくない。
誰でも物は盗む事はできるのに、ルパンに『お前が盗め』と言われたので、盗むしかない。
見たことある宮殿だが、そんな事を言っている暇はないのだろう。
6時には上に来いと言われた為、急いで作業を開始する。
次元が持っていったニセの筒をどうやって用意したのかは知らないが、アレと似たような筒がこの中にあるらしい。
それしか言われておらず、どうやって盗めば良いのかは普通は分からない。
一度、盗みに来ていなければ。
――確か、ここだったよな。
傍に置かれているピアノの鍵盤を押す。
煩くはないが、今恋也が居る場所は警察も居ないので、全体に響いたようにも感じる。
ガタンッ、何かが動いた。
ゆっくりと本棚が動きだし、金庫のような物が姿を現す。
何とも古いやり方で保管しているのだろうと思いつつも、南京錠に手を伸ばす。
鍵は持っていないが、ピッキングは得意分野だ。
カチャ。
鍵が外れたので、南京錠を外し、金庫の取っ手を引く。
確かに中には次元が持っていた筒と同じ物が入っていた。
違うのは古さだけだった。
「ルパン、言ってた筒、手に入れたから俺も上に向かう」
『早いな。上に来る道中警察には気をつけろよ』
「了解」
無線を切って、階段を上る。
何故1階だけ木製で2階からは鉄の螺旋階段なのだろうかと思いつつも、長い階段を上っていると7階あたりに気絶している警官を見つけ、ルパンと不二子はもう上にいるのだと思い、後を追う。
所々古びてるから階段に穴が開いていたのだが、飛び越えたりとしていると大体9階ぐらいで窓が割れた。
「とっつぁんもしつけーな」
「俺はルパンを捕まえる為にお前を追いかけとるんだぁー!」
目の前に次元が現れ、そのまま銭形から逃げるように上に向かう。
一応今の姿は黒いフードに髪を縛っているのだが、一度顔を見られたので、あまり顔は見られたくない。
その思いでフードを深く被る。
「ルパン、もう着くぜ。そっちはどうなんだ?」
『次元か。こっちも予定通りに進んでるぜ』
「あと何分だ」
『あと10分だな』
恋也の隣でやり取りを繰り返しているのを聞きながら、集合場所の屋根に辿り着く。
「遅かったでござるな」
屋根に続くドアを開けて開口一番が五右ェ門であった。
「なんだ、なんだ。五右ェ門に不二子にルパン!?」
「銭形のとっつぁん。丁度良い所だったぜ」
「お前ら一体何をしとるのだ?」
銭形の問いにルパンは暫し考えた振りをして、すぐに口を開いた。
「何って、約束を果たしただけだって」
陽気なその声は銭形にとっては意
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