ひねくれ者と大泥棒(ルパン三世2nd/オリキャラ)
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目の前に居る小さな子供に、どうすることも出来ずただ見つめる。
子供は好奇心もなければ泣きもしない。
簡単に言ってしまえばひねくれ者だ。
「おいルパン……」
次元がルパンにどうしたら良いのか、と助けを求めるように声をかける。
元々目の前にいた子供は高校生ぐらいの少年だったのだが、昨夜仕事が上手くいったので、皆で酒を飲んでいた為か、昨夜の記憶はほぼ皆無に等しい。
「恋也ちゃーん」
ルパンが子供に声をかけるも、子供――恋也と呼ばれた子供はいつまで経っても、返事をしてくれる様子はなく、ただ毛布を被ってソファに座っている。
どうしたもんかと思っていても仕方が無いので、強制的に向かせるしかないと思ったルパンは子供の前にいき、子供と同じ目線になって「恋也ちゃーん」ともう一度、子供に声を掛けた。
「…………」
無言だが、ちらりとルパンを見た子供はすぐさま視線を逸らして、毛布を深く被った。
会いたくない、と言うより怯えているに近いようにも見え、ルパンは子供が被っている毛布をそっと剥がした。
急なことに驚いたのか、子供は身を強張らせながらもルパンを見つめ、いつでも逃げれるかのように距離を取ろうとしていた。
だが、ルパンの手によって阻止される。
後ろに下がっていた子供の背中をルパンは自分の手で、それ以上下がれないように子供の背中に手を当てた。
後ろに下がれなくなったのを確認した子供は小さく舌を打ち、睨みつけるように目の前の大人を見つめる。
「そんなこわーい顔、お前には不似合いだぜ?」
ルパンがおちょくりながらも子供に向かって言うが、子供は顔色を変えようとはせず、ただ黙ったままルパンと次元を見つめた。
**
「どうするよ?」
「どうするもこうするもねぇだろ」
イスに反対向きに座りながらルパンは次元に問う。
何故そうなったのかなんて、誰にも分からなくてだた、『小さくなった』としか説明が出来ない状態なのは確かな事だ。
そんな状態で仕事は出来ないし、万が一銭形が来た場合どうしようかと、大人2人が悩んでいる。
五右ェ門はというと、今朝方から修行に行っており、当分帰って来る気配はなさそうだが、取り合えず連絡でも入れておこうかと思い、次元が五右ェ門の携帯に電話を掛ける。
『拙者でござる』
僅か1コールで出た五右ェ門はいつも通りかと、内心思いつつ次元は「五右ェ門、恋也が小さくなっちまった。何も喋らねぇんだ、一旦戻ってきてくれ。俺とルパンじゃお手上げだぁ」と投げ出すように、言って五右ェ門の返事を待つ。
『承知』
状況も分からないだろう、それなのに二言返事をした五右ェ門に驚きつつも電話を切り、次元はルパンの方に向きながら、朝からバーボンを飲みつつ「五右
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