ひねくれ者と大泥棒(ルパン三世2nd/オリキャラ)
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ェ門来るってよ」と、煙草に火をつけながら述べた。
一方ルパンはイスに反対向きに座りながらも、子供の口をどうやって開かせようかと悩んでおり目の前で煙草を吸うのを見れば、「子供の前で吸うなよ……」と小言を言いながら、腕を伸ばしてコーヒーのカップを取って口に運ぶ。
もうあれから1時間が経過しているのに、何も言ってこない子供を次元とルパンは見つめ、熱でも出して倒れているのではないかと思うほど静かな子供に、ルパンは近付き様子を伺った。
子供は熱を出していなければ、当分暇だろうと思って渡したノートパソコンにすら手を伸ばしていなかった。
「機械に触るのは嫌いか?」
ソファの縁に両肘をつきながら尋ねるルパンに対し、子供は表情を変えることもなく首を横に振る。
嫌いじゃない、そういう返事だと受け取ったルパンは「潔癖症か?」と一応考えられる線としてもう一度、尋ねた。
だが、子供は首を振って毛布を深く被るだけだった。
「そろそろおじさんに名前教えて頂戴」
何度聞いても名前を教えてくれる事はなく、子供の後ろに居たルパンは子供を飛び越えて、子供の目の前に行き、目線を合わせて子供に尋ねた。
それでも子供は答えることなく、ただ真っ直ぐ前を見つめる。
もう駄目だ、と言うように両手を少し広げて、軽く上に上げた。
そして丁度ギィィと木製のドアが開く音がする。
五右ェ門が今辿り着いたんだろう。
長い廊下を歩く音を聞きつつ、ルパンと次元はドアの方を向き、ドアが開かれ、五右ェ門が来たというのを確認した瞬間に「お主……その様な幼子を攫ってきたのでござるか」と冷めた目つきでルパンを見つめ、子供に近付いていく。
「次元から恋也ちゃんだって聞いてるでしょ!」
最早突っ込みとも言える怒鳴りを部屋中に響かせつつ、ルパンは五右ェ門の方に無理向き、怒ったような表情で自分の胸の辺りで拳を作った。
「……では、この幼子は本当に恋也なのか?」
確認の為、ルパンと次元に尋ねた五右ェ門はルパンの目の前に居る子供に近付いて、目線を合わせるようにしゃがんだ。
「本当に恋也だって」
五右ェ門の問いに次元が答えつつ、五右ェ門がしゃがんでいるのを見つめながらも、どうせ五右ェ門もフル無視だろうなと考えており、実際の所、五右ェ門が話しかけても言葉を返すことは無かった。
本当にどうしようか、そう思った途端、子供は毛布を被ったまま立ち上がった。
どこかに行くのだろうかと誰もが思ったが子供は全く動くことなく、立ち上がって辺りを見渡し、テクテクとソファから離れて近くに転がっている自分の服を手に取った。
そういえば、毛布を被っている理由などは聞かずに口を開ける事を優先していた大人達は、子供がカッターシャツを着た途端、服を着て
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