バレンタイン(ルパン三世/オリキャラ)
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パンも知っていた。
だから、つい何時間前に仕事が終ったので、そのまま日本に帰ってきながら恋也を呼び出した。
イタリアと日本では時差が違うので、日本刻は午前5時という時間になってしまったのだが。
「俺仕事で疲れてるから、今日は恋也ちゃんの家に泊まらせて」
猫が飼い主に頭を擦り付けるように、ルパンは恋也を抱きしめながら呟けば、まさかそんな事を言われるとは思っていなかった恋也は一瞬で汗を流し始めた。
当然である。
自分と似ている兄が居る家に、想い人を家に招きいれるなど、出来る訳が無い。
容姿も似ていれば、兄に何も勝てない恋也は、それを知られたくないのか、恋也は頷く事が出来ないで居る。
仕事で疲れているかどうかは分からないが、もし自分が断ってしまったら、どうするのか分からない。
だから泊めてやりたいとは思っている。
「兄、居てるけど……それでも大丈夫なら……」
結局、自分が一緒に居たいので、恋也は遠慮気味にルパンに尋ねた。
ルパンは問題なしのようで、了承すれば両腕を離して、恋也から離れた。
午前5時の中央公園での出来事だった。
**
恋也の家の前まで来れば、汗を流している恋也をルパンは無言で見続けて、エレベーターが止まって、ドアが開き、ゆっくりと廊下を歩いている。
一番奥の部屋で生活をしており、真っ暗なはずだった部屋には明かりが点いている。
一瞬で血の気が引いていくのと同時に、身体に力が入らなくなっていく。
ドアの目の前にやってくれば、深呼吸をして「取り合えず入れよ」とルパンに笑みを浮かべながら言って、ドアを開いた――その刹那。
「てめぇ……、偉くはえー時間に遊びに行くようになったなぁ」
ドアの目の間に立っていた兄に待ち伏せされていたのか、第一声から怒気を含んだ声で恋也の兄、りとは恋也を睨みつけながら言葉を放った。
「呼ばれたら、向かっただけで……、夜遊びとかじゃないって……」
恋也の反論などどうでもいいのか、りとは恋也の胸倉を掴んで、そのまま地面にボールを叩き付けるように、恋也を叩きつけた。
間一髪のところで、受身を取った恋也は頭を打つ事はなく、だけどその場から動こうとはしない。
「おいおい、ちょっとばっかしやりすぎってもんだろ」
ルパンが見ていられないと感じたのか、りとの手首を掴んで真剣と言える顔で述べた。
「触んなよ、つかアンタ誰……え?」
きっとりとも予想していなかったのだろう。
急に部屋から出て行った弟が有名人を連れてくるとは、予想できなかった。
ルパン三世が目の前にいると分かったりとは、笑みを引きつらせながらも「まぁ、受身取れるようにしてたから、まだマシな方だ」と恋也を
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