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ルパン三世シリーズ×オリキャラ
バレンタイン(ルパン三世/オリキャラ)
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 2月14日土曜日。
日本は「バレンタイン」で大騒ぎしていた。

 **

「全く、朝5時に呼び出すなよ……」

 はぁ、と溜息を吐きながら歩く少年――六条道恋也はブレザーのポケットに手を突っ込む。
ブレザーが暖かいというわけではないが、羽織る物がないと言うわけでもなく、たまたま手前、つまりは近くにあったのがブレザーという事だ。
 コートを出す事に面倒臭さを感じた恋也は、ハンガーに掛けていたブレザーを手に取り、クリーム色の長袖シャツの上に羽織った。

 ブレザーの色は赤色、ではなく紅色。
どこかのモンキーを連想させる色に、今は感謝している恋也だった。

 恋也の通っている高校は、一言で言ってしまえば名門高校で私立である。

 これは私の偏見に近いものだが、私立は公立よりも制服は凝っていると思っている。

 さて話を戻そう。
取り合えず家から出た恋也は、半ズボンを穿いていたことに後悔するも軽く舌を打ち、家に戻る事もせずにそのまま歩き出す。
 真夏に穿くような薄着で綿で出来た半ズボンを穿き、靴はサンダルで、上はクリーム色こちらも同じく綿で出来ており、その上に学校のブレザーと言うバランスが悪すぎる服装で、午前5時に目的の場所まで向かう事になる。

「……はぁ」

 本日、といってもこの時間帯だけで何回の溜息を吐いただろう。
恋也は欠伸をしながら空を見上げる。
 周りは真っ暗で、自分の吐いた息だけが白く水蒸気となって空に舞っていく。
その光景を見つめながらも、恋也はゆっくりと視線を戻す。

ヴーヴー。

 不意に端末が震える。
人がいないかを確認してから、通話ボタンを押した恋也は端末を耳に当てる。

『よぉ、恋也ちゃん。目的の場所には辿り着けたかなぁ?』

 からかうような声で電話の向こう側の相手は、語りかけてきた。
恋也は溜息を再び吐いて、自分の後ろにいる相手に言葉を投げる。

「こんな朝早くから呼び出さなくても良いだろ……ルパン三世」

 ルパン三世、そう呼ばれた男は携帯の電源を切って、恋也の傍に近付く。
ゆっくりと、後ろを振り向かせないように、近付いて、後ろからそっと抱きしめる。

「会いたかったぜ。俺が居なくて夜寝れなかったろ?」

 抱きしめられた事に驚きを隠せないで居る恋也は、頬を赤らめながら端末を仕舞う。
恋也の周りはただの公園で、目の前に自販機があるだけで、それ以外は至って普通である。

「……離せって、誰かに見られたらどうするんだ」

 さっき人が居ないのを確認したくせに、と返されると真っ赤になりながらも俯いてルパンの顔を見ようとはしない。
 ルパンはイタリアに仕事で、恋也は日本に残って学業をしていた。
 今日がバレンタインと言うのは、恋也もル
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