補助色(ルパン三世2nd/LUPIN The Third〜峰不二子という女〜/オリキャラ)
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10分が経つ。
ギィィと木製のドアが開く音が聞こえて、少年は伏せていた目を開けて、音のした方に目を向ける。
少年の部屋のドアが開かれた訳ではなく、恐らく玄関が開かれたのだろうと考えた。
ドアは閉まり、コツコツと誰かが歩いている音がアジト内に響く。
遠くから響いている足音は、次第に大きくなって、自室の前で止まる。
ヤバイ、そう思うと熱で出ている以上の汗が額から流れ出した。
誰かがそこに居る。
そう思うと少年は身を強ばらせて、ベッド付近に置いてある棚からナイフを取り出した。
取り出したナイフを背中に隠して、無理矢理にでも上半身を起こす。
「……誰だ?」
普段より低い声でドアの向こうに問いかける。
少年の部屋の前にいる緑のジャケットを着た男は、ドアノブを握ってゆっくりと、回した。
「ル、パン……?」
少年の目の前にいたのは先ほど部屋から去って行ったはずの、ルパン三世だった。
だが、顔つきなどは全く別である。
どちらかというと顔つきは大人になっている。
「真っ赤な顔になって熱か?」
緑のジャケットを羽織ったルパンは少年に問いかけた。
少年は背中に隠したナイフをズボンの後ろ側に挟み、両手で布団を握った。
その動きが不自然に見えたルパンは、後ろ手でドアを閉め、少年が被っている布団を剥ぐ。
少年の服はクリーム色の半袖、黒の半ズボンを身に纏って、全体的に汗で濡れている。
「なっ、何すんだよ!」
少年は急に布団を剥がれ、自分の服を剥がれた気分になり、羞恥で顔を赤く染めた。
「こんなモン持って……」
ルパンは少年の背中に手を伸ばし、ズボンに挟んであるナイフを取り出した。
少年は奪われたナイフを取り返そうとするが、ルパンと少年の身長差は6cm。
立っているのと座っているのでは、6cmでも条件が違う。
「子供がこんなの持ってたら危ないぜ?」
ナイフを握りながら少年に告げる。
少年はおびえる事なくルパンを見つめる。
たったの数秒。
その数秒の間に少年はベッドから飛び起きて、棚に置いてあるスタンガンを手に取り、ルパンに向けて電気を放つ。
「へぇ……中々やるじゃねぇか」
ルパンの呟きなど聞きもしないで放電を繰り返すスタンガンだが、熱のためか少年はぐらりとバランスを崩し、まるで木が伐られた時と同じように、ルパンの胸に倒れていった。
「おっと」
急に倒れてきた少年を支えたルパンは、少年の顔色を確認し、やはり熱がある事に確信した。
少年は急に動いた為か、息づかいも荒くなり、目を閉じながら無意識だろう、ルパンのジャケットを掴んでいる。
ルパンはそっと少年を姫抱きし、ベッドに横にして自分はベッド
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