大人の味には全て裏がある(LUPIN The Third〜峰不二子という女〜/オリキャラ/ルパン大集合続きA/R15)
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それもそうだろう。
酒を飲まされて、気が付いたら自分よりも遥に年齢が上の怪盗に、しかも同性にキスをされた。
そんな事、誰も考えないし予想もつかないだろう。
「……欲求が溜まってるなら、女抱けよ」
文句の様に呟いた言葉は、いつもの様に軽く受け流され溜息を吐きながらもまだ信じられない恋也は、ソファの背凭れに身体を預け、吐息を吐き出した。
水でも欲しいのだが、生憎目の前にあるのはウイスキーなので、渋々と言って良いほど、グラスを手に取り、ウイスキーを口に流し込んだ。
「こうやって、お前を口説くのを楽しみにしてたんだぜ?」
「何をバカな事を……」
はぁ、ともう一度溜息を吐いた恋也には関係がないようにルパンは背凭れの後ろに手を回して、天井を見上げつつ「人生で1番恐いものは『退屈』、だろ?」と、確認するように尋ねた。
その問いに答えようとはせず、グラスを置き暫くお互い沈黙が続く中、本日何度目かのカラン、という音を聞き、ルパンの顔を見ることはせず「俺を抱いたら退屈じゃなくなる、とでも?」何て、聞き返す。
「やってみねぇと、分からない事もあるんだぜ」
試すような、誘うような口調で恋也の口元にルパンは手を置き、そのまま再び顔近づけていき、そっと唇を合わせようとした途端、恋也はルパンの首に腕を回し「『媚薬』なんて使わなくても、俺をこういう風に出来ただろ」と、呟いては自分から後ろに倒れた。
ソファの上で押し倒されているように見える恋也は、気にすることもなく、ルパンの背中に腕を回して「俺、アンタだったら喰われても良いんだぜ」と告げた。
恋也の告げに乗ったのか、初めからその気でいたのかはルパンにしか分かるわけもなく、ルパンは黙ったまま恋也の顔の右側を優しく撫で、顔を軽く押さえながら、恋也にキスを行った。
子供のキスではない、大人のキスを行い、恋也は喉の奥から喘ぎ声を出し、その頬を朱に染めていく。
「あっ……」
一度触れた唇は離れることなく、そこにいて、ゆっくりと舌が侵入されれば、ぴくりと身体を震わせ、口内を好き放題にされて恋也は背中に回した手で、ルパンのジャケットを強く握る。
シワが出来るほど強く握っていても今の快楽には負けるのか、次第に力が抜けてきて、そのまま熱い息だけを吐き続けながらも、ルパンの舌を受け入れている。
――やばっ……。
意識が飛びそう、そう思った瞬間に唇が離れて、恋也の意識は飛ばないままでいる。
「ここじゃぁ、辛いだけだろ? あっちで続きやろうぜ」
ルパンは目だけで場所を伝えて、恋也のほぼ力が抜けている身体を抱き上げた。
**
カチャ、カチャ。
身体が跳ねる度に聞こえてくる、金属が揺れる音を聞きながら、ルパンは口角を上げる
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