ルパン大集合
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「おつかれー……」
ギィィとドアを開けて、リビングに入る。
そろそろ皆帰ってきているだろうと思う時間帯に部屋から出てきた恋也は、リビングで行われている戦争に目を疑う。
ただの言い合いなのだが、信じられない光景が目の前で繰り広げなられていた。
まず、同一人物が何人も居る。
「つか誰だ!? 特にそのピンク!? と青!?」
恋也が叫ぶと同時に新聞を読んでいた次元が、「どうにかしてくれよ……ルパンは1人で十分だぜ……」と自ら解決しようとはしなかった。
ソファに座り、酒を飲み、新聞を読んでいる時点で自分で動く気は無いようだ。
五右衛門は今は居ない為、この煩い騒ぎを聞かなくて済むと思うと、憎くなってしまう。
それはさておき、何故か人数が増えたルパンにどう接しようかと悩んでいれば普段組んでいる、赤ジャケに白スラックスのルパンが見当たらない。
代わりに赤ジャケ、黒スラックスのルパンが存在している。
「恋也ちゃんは俺がつれてくの!」
黒スラックスのルパンが叫ぶ。
それに対抗するかのようにピンクジャケットが、叫ぶ。
一言で言い表すと、煩い。
恋也はそう思った。
「恋也ちゃーん!」
「煩い!」
ピンクジャケットを着たルパンが恋也に飛びついた。
その瞬間、恋也はルパン(ピンク)の襟元を掴んで窓から放り投げた。
一匹駆除である。
「……ま、ピンクは関わりが無いからどうでも良いけどよ」
赤と緑と青の戦争など、恋也は見たくない。
溜息を吐いてクローゼットの方に向くと、隙間から赤い何かが見える。
見たところ、ジャケットの色と似ているので、近付いてクローゼットを開けると、なじみのある赤ジャケに白スラックスのルパンが閉じ込められていた。
「おめーら! 人様をクローゼットに閉じ込めるとなどういうつもりだ!!」
「お前も同じことしてるだろ」
ルパン(白スラックス)の叫びは、次元によって終了した。
「……つかなんで、こんなに増えたんだ?」
恋也が首を傾げても、誰にも理由は分からない為、沈黙が訪れる。
カランッ、氷が動いた音がして視線だけを送ると青ジャケットと緑ジャケットが酒を飲んでいた。
もう1人の緑ジャケットは黒スラックスと何やら揉めている。
「あれ? そう言えばピンクは?」
ルパン(白スラックス)が次元に尋ねると、次元は新聞を読みながら「恋也に投げ飛ばされた」と見たままを答えた。
「……そこの緑」
恋也が緑ジャケットのルパンを呼ぶ。
酒を飲んでいない、今組んでいるルパンよりどこか大人の雰囲気があるようにも見えるルパンを呼び、ルパンが近付いてくれば香水をルパンの顔に掛けた。
「お前も会ったことな
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