第八話:少女の闇
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のキリトや、ヒースクリフでさえとっくに命を落としていても不思議ではない。
「……もう無理。おやすみなさい」
テンションが昔のものに戻っているのすら気付かず、レンはそのまま静かに寝息を立て始めた。
† †
「それで、今日はいったい何の用だ。面倒事なら御免被るぞ」
「やっだなー。レンってもしかして私=面倒事だと思ったりしてる?」
他に何がある、という視線をぶつけるレンに対して、寝起きに突貫してきた少女ーーユメは怯むことなくおちゃらけた様子で対抗する。
「お前が持ってきた依頼でオレが得した事は殆どない」
「ほほう、では得できればいいと?」
「そういう事ではない。オレに依頼を持ってくるなと「レア武器獲得クエスト」………なに?」
言葉を遮って提示したクエストに、レンの動きが止まる。
目だけを動かしてクエスト内容を読み進めて、そしてレンは白旗を上げた。
「どうかオレをパーティに加えてもらえないだろうか」
「ふっふーん。よきにはからえ!」
レンは自身の持つユニークスキルの特性上多くの武器を必要とする。射出する武器の性能が強力なものである程威力も増すので、武器収集はレンの日課でもある程だ。
そんな彼がレア武器を入手できるチャンスをやすやすと見逃す事が出来るはずもなく。
苦渋の決断の末、ユメに頭を下げる事となった。
「その慎ましい胸を反らしてもないものは出ないぞ」
「よしキリトとアスナでも誘ってこようかな」
「待ってくれすまなかった」
ちなみにユメはそれ程ないというわけではない。ただ、着痩せするタイプなのだと本人の名誉のために言っておく。
† †
解放されたばかりの第73層で、ユメは一番美味しそうなクエストを選んで持ってきたのだという。
その行動の素早さには舌を巻くしかないが、なぜわざわざ自分の元へ来てまで一緒に受けようと思ったのか。
恐らく本人に聞けば、悟ったような顔をされるの必至なことを考えながら、レンは白銀の外套を翻して暗い地下道を進んでいく。
その後ろを、キョロキョロと忙しないユメがついていく。
「ね、ねぇレンー? ちょ、ちょーっとここ暗すぎない?」
「ん? ああ、確かに暗いな。これではモンスターがよく見えなくて困る」
そういう事ではなくて! という声をユメは飲み込む。
今更、この鈍感に遠回しな事を言っても理解されないのは承知している。
溜息をつきながらも、恐怖で竦みそうになる足を叱咤しながらユメはレンの後をついていった。
「……ん…?」
「な、なに、なにかあったの?」
地下道を進むこと十分。不意に足を止めたレンの手は、背
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