第八十五話 知識と誠実の迷い
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
た俺は太一を…攻撃した。強くなるために。答えを得るために。でも結局、答えは見つからなかった」
伊織「………」
ヤマト「今思えば俺は空達にお前達のような気持ちを味合わせてたのかもな。そして俺は逃げるように、皆から離れた。色々言い訳してさ。それを思えば大輔は本当に凄い奴だ」
伊織「大輔さんが?」
ヤマト「ああ、あいつは…クラヴィスエンジェモンっていう天使型デジモンに大切な友達を奪われた。実際大輔は嫌いなんだろうけど、あいつは光の存在を否定しなかった。本当は叫んで否定したいくらい憎いだろうに」
伊織「あ…」
確かにそうだ。
嫌いとは言っていたが、大輔は光の存在を否定しなかった。
ヤマト「あいつの話を聞いて俺も色々考えさせられた。光と闇ってのは何なのか?俺達は今まで闇を悪と思って戦ってきた。でも、もしかしたら、俺達は救えたかもしれない奴まで倒してしまったんじゃないかと思う時もある」
実際ダークマスターズのピノッキモンがいい例ではないだろうか?
あれは善悪の区別がつかない無垢な子供。
もし、善悪の区別、友達というのは何なのかを教えてやれたなら、ピノッキモンはもしかしたら…。
ヤマト「………………」
伊織「ヤマトさんは大輔さんの気持ちが分かるんですね…」
ヤマト「何となくだ。あいつは何処か俺に似ているところがあるのかもな…」
それを言ったらタケルは日々太一に似てきている。
弟が親友に似てきたことにヤマトは少し複雑な気持ちだった。
ヤマト「ああ、だから相性が最悪なんだなあいつら」
伊織「え?」
ヤマト「伊織、俺と太一は親友の間柄だが、最初から仲がよかったわけじゃない。寧ろ最悪と言っていい」
伊織「どういうことですか?」
あんなに仲がいいのに。
仲が最悪?
ヤマト「昔、俺は野球部でな。聞いてくれよ、あの馬鹿太一は学校のグラウンド全部使いたいとか言って来てな。それで喧嘩になった。それが俺と太一の最初の出会いだ。多分第一印象は互いにムカつく奴だっただろうな」
伊織「そ、そうですか…」
確かにそれなら互いの第一印象は最悪だろう。
ヤマト「まるで昔の俺達を見てるようだあいつらは…だけど俺達とは決定的に違うのは…」
伊織「光と…闇…ですか?」
ヤマト「そうだ。俺と太一にはそんな物は無かったから喧嘩をして、ライバルとして互いに磨き合って、親友になれた。でもあいつらは…」
伊織「大輔さんは光を嫌い、タケルさんは闇を憎んでいる…」
ヤマト「ああ…こればかりはあいつらの問題だ。出来るなら和解して欲しいが…大輔はともかくタケルの方がな…闇のことを解決しない限り不可能だろう」
伊織「僕は…大輔さんともう一度冒険したいです。」
ヤマ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ