暁 〜小説投稿サイト〜
竜のもうひとつの瞳
第一章〜こうして私は旅立つことになりました〜
第一話
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、女の人は私の頭を撫でていた。

 「弟に比べて姉は大人しいわねぇ」

 笑って私の頭を撫でている女の人の言葉に、一つの可能性にぶち当たる。

 ……転生、って言ってたわよね。ってことは、私、今赤ん坊!?

 動かない身体も声の出ないことも、そう考えれば全部辻褄が合うような気がする。
そうだよ、考えてみればマンガとかラノベとか、あと二次創作とかよくある転生モノの王道的な流れじゃない。
トラックに轢かれて転生して、気付いたら赤ん坊として生まれ変わっていた、なんてさ。
ま、そこに最強チートがオプションとしてつくかどうかはまた別問題だけど、とりあえず待ってってば。
どうせならある程度の年齢くらいからスタートさせてよ!
よく考えなくてもさ、これからある程度の年齢になるまで人の世話にならなきゃならないってことでしょ!?
まだご飯食べさせてもらうとかならいいよ。排泄まで人の世話になるのは冗談じゃない。ってか私、そういうプレイは嫌だから!!!

 思わず悲しくなって泣き出してしまった私を、泣き止んだ赤ん坊を布団に寝かせて女の人が優しくあやしてくれる。
でもそれが余計に悲しくて思いっきり泣いてしまったものだから、女の人は困った顔をして私のおむつを確認しだした。

 ちょ、止めて! 何この羞恥プレイ! 拷問だっての!!

 「おむつ、じゃないみたいね……お乳はさっきあげたばかりだし……」

 畜生!! あの小太りメガネ!! 次会ったら絶対にボコボコにぶん殴ってやる!!!
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