第16話 念動力者、魑魅魍魎の主に告げる
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そ彼はカナへの態度を改めようとするのだがうまくそれを切り出すことが出来ない為
「だいたいカナちゃんは人間で俺は妖怪だし…その………」
リクオのハッキリしない返答にイラついたのかカナは1年以上前から胸に仕舞っていた思いを告げるためにある行動を起こした
「私は………私は今まで、リクオ君の力に…リクオ君の隣に立ちたいって1年…ううん、“あの事件”の後からリクオ君の傍で支えたいって思ってた…私は、リクオ君のことが………大好きなんだからっ!!」
「!!……カナちゃ……んん!?」
カナの突然の告白に戸惑いを隠せないリクオだったが、その一瞬の隙を突いてカナの唇がリクオの唇を塞いだ。ほんの数秒しか経っていないはずなのにリクオにはそれがとてつもなく長い時間に感じた。そして唇を離したカナの顔はリンゴのように赤く染まり、キッとリクオの目を見て宣言した
「及川さんには悪いけど、これが私の気持ち!及川さんにも、誰にも負けたくない!」
カナの突然の告白にリクオは目を白黒させるが、彼女の告白をやっと理解したのか突然笑い出した
「………ぷっ!ハッハッハッハッハ!!」
「なっ!何が可笑しいのよ!?」
カナの一世一代の告白を笑われたと思ったカナの顔は真っ赤になりながら講義するがそれはリクオにとっては彼女の姿がただ愛おしく見えて仕方がなかった
「ハッハッハッハ………いや、悪い悪い。今のカナちゃんが可愛く見えたからつい…」
「か、カワ!?」
リクオの本心が籠った発言が効いたのかカナの顔は告白の時以上に赤く染まっていた
「ありがとよ、カナちゃん…」
「リクオ君?」
「また俺は1人で全部背負うつもりだった…誰にも自分の弱音を見せないで行こうとしてたよ。またカナちゃんのおかげで自分が行く道を間違えないですんだよ…ありがとな、カナちゃん…」
「リクオ君…」
リクオの言葉に察したのかカナはそっとリクオの手を包み、今度は落ち着いた表情でリクオに話しかけた
「リクオ君…私じゃ貴方の力になれるか分らないけど、少しでもいい…貴方が背負ってるモノを、私にも分けてほしい」
「カナちゃん……」
「私だってこの1年間、この学園都市でただ勉強して遊んでたわけじゃない。能力開発に必死に努力して、戦いの訓練、まだリクオ君程じゃないけど武装無能力集団とやり合ったおかげで経験も積んだんだから」
カナの発言にリクオは苦笑し、彼女の頭をなでた
「まったく……そんなに言われたら頼りたくなっちまうじゃねえか…」
「私としては頼ってほしいよ?」
リクオの愚痴にアッサリと返すカナにそうかいと呟いたリクオはまた不敵な笑みを浮かべながら優しくカナの顔を掴みながら自分の顔を近
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