マブラヴ
0904話
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能力は反則に近いしな』
オズマの言葉に同意するアルト。
そしてルカはと言えば、興味深そうにこっちに視線を送っている。
「言っておくが解析は却下だぞ」
『えー、そこを何とかお願いしますよ、アクセル君』
「却下だ却下。この機体はシャドウミラーの中でもトップクラスの軍機だぞ。それを解析させる訳がないだろうが」
システムXN、T-LINKフレーム、バリオン創出ヘイロウ。この3つはシャドウミラーの中でも最大級の機密だ。
まぁ、軍機云々と言う割には、普通に戦場で使ってるけど。
それでも外部から取れるデータだけでは、表向きの情報くらいしか知る事が出来ないだろう。
もっとも、そのデータだけでも価値としては膨大なものがあるが。
ともあれ……
「じゃあ、そろそろ俺は行く。そっちも気をつけてな」
ルカとの会話を打ち切り、オズマへとそう告げる。
『ああ。お前も……って言いたいが、アクセルには言うだけ無駄か』
別れの挨拶としては酷く軽い調子でお互いに言葉を交わし、俺達は別々のドリフトへと入っていく。
お互いがお互いをこんな場所でやられる訳がないと判断しているからこそのやり取り。
この辺、オズマとは微妙に気が合うよな。
「……で、またお前達か。いい加減、品切れになってくれると助かるんだが」
戦車級の群れを蹂躙し、闘士級、兵士級を一掃する。
要撃級と突撃級がいないというのは、色々な意味で幸運だったかもしれない。
そんな風にBETAを手当たり次第に殺しつつドリフト内を進み続け……やがて、巨大な……そう、これまでに見たどのホールよりも――それこそ鉄原ハイヴのメインホールよりも――巨大なホールへと到着する。
それが何なのかというのは、中を覗き見た時に理解した。
100mを超える程の大きさを持つ、それは鉄原ハイヴのメインホールにもあったのだから。
即ち……反応炉。
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