第一章
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たのは」
「そう、お鍋よ」
「オリハルコンのか、確かにな」
「オリハルコンはいいものでしょ」
「ああ、ただな」
それでもと言う兄だった。
「そこまでして手に入れるものか?」
森の奥深くまで行ってドラゴンに会ってまでして、というのだ。
「一体」
「私的にはそうなの」
あっさりと答えたチコリだった。
「だからなのよ」
「わざわざ単身行ったのか」
「そうなの」
「全く、無茶だな」
「無茶なのは承知よ」
チコリにしてもというのだ。
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