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ジャパネスク
第四章

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「鎌倉時代とか室町時代とか」
「そうした感じだったのね」
「私が思った日本文化はね」
「武士に僧侶ね」
「欧州の騎士とか教会みたいに」
「私も普通の貴族、庶民と思っていたわ」 
 紅梅は座りつつ目の前に並んでいる多くの本棚を見ていた、そこにも日本文化もっと言えば日本以外のことを書いた本が敷き詰められえいる。そのことにも考えを及ぼしながらだ、自分と同じものを見ていてやはり同じことを考えているであろうキャサリンに言った。
「確かに貴族も庶民もいて」
「武士、戦士階級と僧侶もね」
「それぞれいてね」
「それでもね」
「決定的な日本的なもの、その時代それぞれのそれが入っていて」
 そして、というのだ。
「尚且つね」
「アレンジされていって」
「今私達が見てきたものも」
 そうしたサブカルチャーもというのだ。
「日本文化ね」
「そうなるわね」
 キャサリンも紅梅のその言葉に頷いた。
「何もかもがね」
「日本文化ね」
「深いなんてものじゃないわ」
「雅、ますらお、たおやめだけじゃなくて」
「所謂ヲタク」
「そのヲタクもね」
 サブカルチャーの重要な要素であるそれもというのだ。
「中に入るわね」
「凝り性と言ってもいいけれど」
「一枚じゃないし一言でも話せない」
「それが日本ね」
「日本文化よね」
「まさにね」
 こう二人で話す、そして。
 キャサリンからだ、こう言った。
「これは相当、私達が思っていたよりも遥かに深くて」
「しかも多彩で難しいわね」
「それが日本文化ね」
「文化自体が」 
 日本文化に限らずだ、他の国の文化もだった。
「深く難しいもの」
「そうね、一言では絶対に言い切れない」
「学べば学ぶ程深みに入り難しくなって」
「そしてその中で理解していくものね」
 こう二人で話してだ、そして。
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