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ジャパネスク
第三章
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そうだと話すのだった。
 そしてだ、紅梅はこうも言った。
「私ずっと。日本に来るまでは」
「それまではなの」
「そう、平安時代や江戸時代の日本の文化がよ」
「日本文化って思ったのね」
「ああしたものだと思ってたのよ」
「貴族や庶民のそれね」
「ああいうものだと思ってたのよ」
 それが紅梅の考えていた日本文化だった、だが。
 ここでだ、こうキャサリンに言ったのだった。
「けれどその思っていたものよりもね」
「遥かにだったわよね」
「それはキャサリンもですね」
「ロスに仏教のお寺あって。あと武士のことを聞いて」
 キャサリンはこちらだった。
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