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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
A's編
第四十話 目覚めの時
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?」

 疑うような視線で剣を構えた女性が睨んでくるがそれも仕方がない。
 正直この状況では俺も彼女達を信用できないし、彼女達も俺を信用できないだろう。
 だが

「信用できないのはわかる。
 そして魔術師について知らないのも無理はない。
 ああ、無論魔術師について説明しても構わない」
「我々が知らないという根拠は何だ?」

 少女を抱いた男が警戒しながら尋ねてくる。
 残念ながら根拠と問われれば明確な根拠はない。
 だが今までの状況から当てはめるなら

「管理局ですら魔術師の存在を知ったのが半月程前の話だからだ。
 そして、この土地は俺が管理しており、管理局も簡単には手が出せない。
 だが個人的な管理局の知り合いはいる。
 デバイスを使っていることから管理局の事も知らないわけじゃないだろう?
 これ以上面倒事を起こすというなら管理局に引き取ってもらうが」

 管理局の人間じゃないとしてもデバイスを持っているなら存在ぐらいは知っているだろう。
 わざわざ管理局に引き渡すなどという面倒はやりはしないが、脅しとしては有効だろう。
 少なくとも無理矢理でも話し合う状況を作る事は出来る。

「だが逆に君達の事を話してくれるなら、敵ではないというなら手を貸そう」

 俺の言葉に四人が何やら頷き合い、女性が剣を収める。
 どうやら念話かなにかで話し合ったらしい。
 俺も使えると便利なのだろうが、こればっかりは才能がないので仕方がないか。

「いいだろう。その言葉信用する。
 だが裏切ったら」
「ああ、斬るなり好きにすればいい。
 で、彼女を連れてなにをする気だ?」

 頷き合い一歩前に出るショートヘアーの女性。

「えっと私達の主なんですけど魔法も何も知らないみたいで気絶してしまって」
「単なる失神なら問題じゃねえけど、何かあったら悪いだろ」

 ショートヘアーの女性に続けるように話す少女。
 つまり話を総合すると

「主の状態を確認するために病院に行こうとしたのか?」
「ああ、主の部屋に薬もあったしな」

 薬があったというなら何らかの持病を持っている可能性もあるか。
 今日出会ったばかりの少女にずいぶんな忠誠心だ。
 だが彼らの恰好はかなり怪しい。
 全員黒のインナーのような服のみに男に限ってはアルフのような耳と尻尾付きだ。

 下手に病院に担ぎ込もうなら通報されかねない。
 いや、身元確認出来るモノを持ってなければ間違いなくされる。

「なら病院に案内する。
 だがその前に其処の男、耳と尻尾を隠せるなら隠せ。
 表向きは魔術、いや魔法の存在は知られていない。
 あまりに目立ち過ぎる」
「む、心得た」

 あと眠る少女の恰好も問題か……
 寝巻
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