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エセ秀才の生残りを目指した悪足掻き
第6話 英雄誕生フラグクラッシュ
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えるとデスクに放り投げて言った
「君は本気でこの作戦案に賛成しろと言うのかね」

俺はいかにも心外そうな表情を作って尋ねる
「国防委員長はこの案に不満なのですか」

トリューニヒトは呆れたように言った
「当然だろう、これは受売りだが『勝つため戦略とは敵の戦力よりも多くの戦力を用意すること』だろう?」
「帝国はその正規艦隊だけで十八個艦隊、貴族の私兵艦隊がほぼ同数程度あると言う」
「それなのに攻略目的地もなければ、攻略星域の指定もない。そのくせ動員するのは八個艦隊3000万人だ」
「勝てる見込みの無い出兵に賛成できる道理がない」

俺は頭を下げて礼を言った
「ありがとうございます。国防委員長が正しい軍事的見地をお持ちで安心しました」

持論を反対されて礼を言われるとは思っていなかったらしく、トリューニヒトは鼻白んだ
「君はいったい何をしたいのかね」

「この『帝国遠征侵攻作戦』を使って政権交代し、軍部・世論の暴走をとめます」

トリューニヒトは目を細めて聞いてきた
「君には詳しく聞く必要があるようだ」


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俺は、原作知識から予想できること、ブレイクしていくことを語った
予測されることとして
1、現政権は『支持率上昇』と言う餌があれば軍事的根拠の無い『帝国遠征侵攻作戦』を採用する
2、『帝国遠征侵攻作戦』に対してラインハルトが焦土作戦で対応してくる可能性が高い
3、その結果同盟軍は供給したはずの食料を逆強奪し、辺境住民の恨みを買う
4、士気の低下、部隊の分散による各個撃破により壊滅的被害が予想される
5、『帝国遠征侵攻作戦』失敗により現政権が総退陣を余儀なくされる
6、この作戦に成否にかかわらず、帝国には皇位後継者を決定していないため現皇帝の死後の内乱は必至であり皇帝の余命は長く無いことが予想される
7、内乱時に備えてラインハルトは門閥貴族との差別化をするため平民の人気取りのために『捕虜交換』を提案してくることが予想される
8、帝国内乱時に同盟軍の介入を防ぐために『捕虜交換』を利用した謀略(クーデーター)をおこなってくることが予想される
等を挙げていきその対策として
1、『帝国遠征侵攻作戦』を内実「大規模威力偵察作戦」にして早期に撤兵して兵力の損失を最低限に抑える
2、『捕虜交換』には合意し、捕虜に対して政府の責任を認め謝罪する
3、これまでの政権との違い(民力回復に努め選挙のための出兵をさせない)を明確に打ち出していく
等と説明していった
トリューニヒトは対策の2、3、に対して・消極、懐疑的だったが
「ローエングラム伯は前任者の非を打ち鳴らし、自分こそが平民兵士の味方だと主張
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