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Angel Beats! the after story
就任式
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な時でもウキウキなTKと逆に直井は落ち着いており本を読んでいた。
どんだけ大物なんだよこいつら。
「さっさと行くぞ日向。藤巻はもう行っただろうし」
「おいおいひさ子。こんな状況でなんでそんなにやる気に満ち満ちてるんだよ?もしかして藤巻が絡んでるからか」
「は、はぁ!?だ、誰があんなやつのために、あ、あたしは……」
「はいはいごちそうさま。そんなあからさまな反応してるからTKが畳を掻きむしってるぞ」
キィーと奇声をあげながら爪で掻きむしっている姿はバカとしか想えなかったがな。
それにしても、なんで戦線のやつらはみんな嘘が下手なんだろうな。
パタンと本が閉じる音が聞こえた。
「うむ。時間のようだ」
就任式が始まる時間は事前に藤巻から聞いている。ここからどうするかは俺たちも藤巻も分らない。ただ、やるべきことをやる。それだけだ。
「じゃあ行くか!」
「「おう」」
「僕に命令をするな雑種」
直井はどんな時でも変わらないようで……。
*
この世界に入ってからまだ二、三回しか着ていない正装に着替え、就任式の会場となっている大広間に向かう。途中までにすれ違うだけでも相当な人数がおり、規模のデカさを今更ながら実感してきた。
大広間の両側に幹部たちがずらりと並び、上座には若頭である大山が座る。誰にでも想像がつくような、ありきたりなもの。
「失礼します」
声を一つかけ戸を開ける。すでに本家の幹部と分家の幹部たちは指定通りの位置に腰をおろしていた。
俺も指定されている位置に腰をおろしすと、ちょうど時間となった。
「大山組若頭!大山 輝人の組長就任式を始める!」
奥の襖が開き、中から決意のこもった目をした若頭が歩んできた。と他の幹部連中からは見えているだろうな。俺からはその決意の奥には迷いともとれる揺らぎがしっかりと見えた。
「遥々ご苦労様です皆様。ご紹介に挙がった若頭、大山 輝人です」
空席となっていた上座に、敷いてある座布団に正座で座る。
「では、これより盃を交わす。皆様お手に盃をお持ちください」
大山の隣に置いてあった普通よりも二回りほど大きいおちょこを持ち、一人一人の盃に酒を注いでいく。
そして、俺の順番が来る。今ここで行動を起こしたい気持ちを押し殺し、酒を注いでもらう。その間、大山の目を見つめるが無意識なのか意図的なのか一度も目が合わず次の盃を注ぎに行ってしまった。
全員に盃が注がれ大山が元の位置に戻りおちょこを上にかざす。
「この盃は血よりも濃い。そして、何よりも固い家族の絆が結ばれる。その意志がある者は盃をかざしてもらいたい」
俺も含め誰もが躊躇いもなく盃をかざす。
大山は盃がかざされたのを
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