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Fate/stay night -the last fencer-
第二部
聖杯戦争、始動
開かれし魔眼、射貫きし魔丸
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the battle of the great armies《大軍の 轟戦の 折にて》」



 二重、三重と響く重続詠唱(デュアル・ボイス)によって唱えられる、瞬間契約(テンカウント)にも匹敵する多重長節の呪文。
 通常なら詠唱終了までに1分──凡そ60秒は掛かると言われるその魔術式法の発動を、僅か十分の一以下の時間で完了する。

 高速詠唱と二重詠唱による並行詠唱によって、信じられない速さでそれを完成させた。
 間違いなく現代の魔術師には真似することの出来ない技術、力量であり、なまじどうやっているかの理屈が理解できるからこそ、その異常さが窺い知れる。

 その言霊が響き終わるとき、ライダーを掠めることすらなく飛んでいった魔丸が急速に方向を変えて舞い戻る。

 射出した際の7倍に値する速度で再度飛来する魔丸は、正確無比にライダーの目へと飛来し────

「あ、っ…………あぁああッ!?」



 その美しきライダーの宝石(両目)を、問答無用に、無慈悲に破壊した。



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