第二章
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「だから言うけれど」
「景子ちゃん明るいの」
「そうなの」
「ついでに言うと優しくて面倒見もいいわよ」
このことも言う綾だった。
「凄くね」
「えっ、それ嘘でしょ」
「景子ちゃんって凄く冷たそうじゃない」
「お人形さんみたいな感じでね」
「冷たいんじゃ」
「だからそれは外見だから」
それだけのことだというのだ。
「あくまでね」
「本当は違うっていうのね」
「そうなのね」
「それで実際はなの」
「優しく手面倒見がいい」
「そうした子なのね」
「そうよ、嘘って思うのならね」
それならとだ、綾は彼女達に微笑んで言った。
「実際にその目で確かめたら?」
「私達で」
「私達自身で」
「そう、そうしたら?」
是非にというのだ。
「ここはね」
「そう言うのならね」
「そうよね、実際にね」
「部活は違うけれどね」
「図書委員会なら図書室行けばいいし」
昼休みにだ、そこに景子がいるからだ。
「それならね」
「そうよね」
「あとクラスでもね」
そこでもだというのだ。
「声かけてみよう」
「そうよね」
「これまで一度も声かけたことなかったけれど」
「綾ちゃんが言うのならね」
「私嘘は言わないから」
絶対にとだ、綾は約束した。
「景子ちゃん本当は凄く明るくていい子だから」
「喋らないけれど」
「向こうからは何も言わないけれど?」
「お人形さんみたいに無表情で」
「何考えてるかわからないのに」
「だから、こっちから言わないと反応しない娘なのよ」
それが景子だというのだ。
「実は違うから」
「そうなの、それじゃあ」
「私達も声かけてみようかしら」
「そうよね」
「図書館に行ってどんな感じか見たり」
「部活を見たりね」
実はクラスの誰もバスケ部でない、それで景子の部活の時の様子も知らないのだ。それでその時の彼女にも興味を持ってだ。
そうしてだ、まずはだった。
昼休みに実際に学校の図書館に行ってみた、そうして図書委員をしている景子を見た。するとその彼女はというと。
クラスにいる時とは全く別だった、一緒に図書委員の仕事をしている下級生とだ、明るい笑顔で楽しく話をしつつだ。
仕事をしていた、皆その景子を見て言うのだった。
「信じられないわね」
「あんな笑顔浮かべて」
天使の様な笑顔でだ、受付をしている彼女がいた。
「それにね」
「ええ、一杯喋ってね」
「クラスにいる時と全然ね」
「別人じゃない」
こう話すのだった、そしてだった。
下級生の娘が返された本を受け取ってそれを本棚に返しに行くのを見てだ、彼女達はその娘が本棚のところに来たところでだ、こう声をかけた。
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