第三章
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「実際」
「私は気取ってないだけだから」
「ガサツじゃなくてか」
「そうよ、じゃあ部活に行ってね」
「そしてだよな」
「お昼はね」
何を食べようか、私は正典にそのお昼のことも話した。
「食堂でね」
「カツ丼だよな」
「それ食べるから」
「やっぱり女の子らしくないな」
「カツ丼は美容食よ」
「何処がだよ、まあお昼も付き合うからな」
そうしたことを話してだった、私達は。
登校してそしてだった、それまでは曳いていた自転車に乗って学校に向かった。そうして普通の学園生活を送った。
放課後部活に行ってそのまま帰ってもよかったけれど私から正典に顔を向けてそのうえでこう提案した。
「何処か夜?」
「またあそこかよ」
「そう、あそこね」
笑って彼に言うのだった。
「あそこに寄る?」
「御前本当にあそこ好きだな」
「子供の頃から行ってるからね」
だからだとだ、私は笑顔で答えた。
「お腹も空いてるしね」
「まあそれは俺もだけれどな」
「身体を動かすとね」
部活で、ということは言うまでもない。
「どうしてもね」
「腹減るな、育ち盛りだしな」
「だからね」
「あそこに行ってか」
「ちょっと食べよう」
「それじゃあな」
正典もまたかとか言いながら断らない、そしてだった。
私達は二人で子供の頃から通っているもんじゃ屋に入った、そこで鉄板を囲んでもんじゃ焼きを自分達で焼いて食べた。
その食べる中でだ、正典は私にこんなことを言ってきた。
「なあ、生物の田所先生な」
「今度結婚するのよね」
「ああ、その相手の人がな」
「何でもかなり若いのよね」
「十五歳年下らしいぜ」
「確かあの先生三十五だから」
そろそろ髪の毛が薄くなって来ている。それで皆からこっそり薄毛を言われてもいる。
「二十歳ね」
「凄い年下だよな」
「というかどうやってそんな若い人見付けてきたのかしらね」
「色々あったんだろうな」
「色々なの」
「あの先生いい人だからな」
確かに髪の毛は薄くなってきている、けれど生徒思いでしかも教育熱心ないい先生だ。私達も嫌いじゃない。
「その性格でな」
「相手の人が好きになって」
「そうだろうな、さもないとな」
「あの外見だったら」
「ちょっとな」
薄毛だけでなく今一つ冴えない外見だ、このこともあってだった。
「あまり女の人にもてそうにないからな」
「実際もてたことないそうよ」
私はもんじゃの焼けたところを箸で取って食べつつ正典に言った。
「あの先生ね」
「そうだろうな」
「ええ、けれどね」
「それでも結婚出来たからな」
「よかったわね」
「本当にな」
こうした話をした、そしてだった。
私達はもんじゃ焼きを食べて小腹を満たしてから家に
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