暁 〜小説投稿サイト〜
(仮称)問題児たちと一緒に転生者が二人ほど箱庭に来るそうですよ?
箱庭の説明を聞くそうですよ?
[4/4]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
た絵札のカードを取っていった。


「ホワッツ!? な、何をやっているんですか!?」
「一人一回、絵札のカードを選びとる。ルールには抵触していない筈だろ」


 すぐさま黒ウサギはウサ耳を立ててどこかと連絡を取り始めた。そして少ししてから項垂れた。


「うう、箱庭の中枢から正当であるとの判断が下されました。し、しかし、十六夜さんがまだですよ!!」


 どうやら十六夜は黒ウサギを憤慨させてしまったようだ。が、十六夜は表情を変えることなく―――

「俺を誰だと思っているんだ? ほらよ」

 ―――手のひらを返す。そこには、クラブのK(キング)があった。それを見て黒ウサギは目を丸くした。


「一体どうやって!?」
「憶えた」
「……は?」
「だから53枚のカードの並びを憶えたんだよ。このカードの隣はダイヤの2、クラブの9、スペードのJ(ジャック)だ」


 何でも無さそうに言う十六夜に、黒ウサギは目を見開いて唖然としていた。

 どっかのドラマで似た様なやり方や言い分があったが、アレはパーフェクトシャッフルがあってこそ。黒ウサギがやったシャッフルはカードゲーム等で見られる様なオーソドックスなシャッフルだった。


「ゲームに勝ったら言う事を一つ聞いてくれるンだったな。……俺が聞きたいのはただ一つ。手紙に書いてあったことだけだ」
「なんでございましょう」


 十六夜は、何もかも見下すような視線で一言―――

「この世界は………面白いか?」

 ―――と、問を投げかけた。


「――――――――」


 春日部と久遠も無言で返事を待つ。
 五人を呼んだ手紙にはこう書かれていた。


己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨てて箱庭に来い≠ニ。

 それに見合うだけの催し物があるのかどうかは、修行の名目の下に世界巡りに来た飛鳥とフレメダは兎も角、十六夜達三人にとって、それはそれは大変に重要なことだった。
 そして、十六夜の質問に黒ウサギは満面の笑みで答えた。


「―――Yes♪ 『ギフトゲーム』は人を超えた者たちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保障いたします♪」



[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ