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(仮称)問題児たちと一緒に転生者が二人ほど箱庭に来るそうですよ?
箱庭の説明を聞くそうですよ?
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だった。


「チップには、………貴女の言うギフトを賭けないといけないのかしら?」


 僅かに竦んだ様に久遠は尋ねた。黒ウサギはそれに感づき、挑発するようにとてもイラつく態度と雰囲気を持って答えた。


「最初のギフトゲームということでチップはなしとさせていただきます。強いて言うなら皆さんのプライドを掛けるといった所ですか。
 自信がないのであれば、断ってくださっても結構ですよ?」


 なんとも小馬鹿にしたような態度である。小一時間前に弄られまくっていた者が弄りまくっていた者達にする態度ではない。普通なら怒るか帰るか更に弄るか、何れかをする場面であろう。――まあ、黒ウサギは内心では冷や汗ダラダラの状態なのだが。

 が、ここでこんな挑発に乗るのが問題児である。


「随分と楽しい挑発してくれるじゃねぇか」
「お気に召してくれた様で何よりです。あ、因みに申しますと、黒ウサギは審判権限(ジャッジマスター)≠ニ呼ばれる権限を有しております。ウサギの目と耳は、箱庭の中枢に繋がっているのです。ですので、イカサマ等のルール違反は無理デスヨ?」


 この辺からソコソコに話を聞いていた飛鳥とフレメダの感想は―――

『(こいつ等チョロすぎだろ。チョロインか? チョロインなのか? 結局、今日日ラノベでもここまでチョロい奴なんざ居ない訳なんだが?)』
『(……こいつ等、交渉事には天地がひっくり返っても絶対に向かんな)』

 ―――の一言に限る。とはいえ、飛鳥もフレメダもそんな挑発に乗る必要も義理もないのでその場から動かない。
 そんな二人に黒ウサギは若干焦った様な声で歩み寄って来た。


「えと、あの! 御二方はやらないのですか? 体験版ギフトゲーム……?」
『ああ、やらない。結局、やる意味も義理もない訳だし、大体、そこの三人と違ってそんなやっすい挑発に乗るほど俺等若くない訳だ』
『……アレが挑発だとしたら、掛かるのは相当の阿呆か馬鹿だけだ。……反応するだけ時間と労力の無駄だ』


 ピクッと三人の眉が動いたが、気にせずに二人は黒ウサギにそう言った。
 その言葉に対し、黒ウサギは肩を落として三人の下へ戻っていく。正直言って、彼女にはギフトゲームを体験させる事以外に目的が有ったのだが、この際仕方ないと結論付けたのだ。


「で、では御三方、ゲームを始めさせていただきます」


 そうして、ゲームがスタートした。十六夜が一番手を名乗り上げ、テーブルのカードをざっと見た。


「さっきは粋な挑発をありがとよ」
「き、気に入っていただけて何よりデス……」
「これはその礼だ!!」


 突如、十六夜はテーブルを平手で叩きつけた。黒ウサギは突然のことに驚き、春日部と久遠は表になっ
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