2舞い降りるは奈落の底
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たのもラッキーでしたね」
目を瞑り、じっと堪える。
くそぅ、なんだってこんな…。
「小王様…そろそろお時間が…」
「む、そうか。予想外の掘り出し物についな」
「はい、ではこの娘は逃げないように閉じ込めておきます」
「頼んだぞ」
豚(オーク小王)の手が離れて、苦しみからやっと解放された。しかし、心休まることはなかった。リザードマン(でいいや)が首輪の鎖を引いたのだ。
首輪が一瞬締まり、息が詰まった。
「うぐ…!」
「こい、娘」
そのままリザードマンに鎖を引っ張られながら城の地下に入り、そこにあった牢獄に強引に閉じ込められた。
「ここで大人しくしているんだな」
鉄格子の扉をしっかりロックしてリザードマンも何処かに去っていたった。
「ちょ!え?マジで!?」
チュートリアルも無しにいきなり牢獄で一人とかどんな無理ゲーなんだよ!
ムダだとはわかっていても鉄格子を握って出ようとする。当たり前だが、鉄格子はビクともしない。
「もしかして…詰んだ?」
そんな馬鹿な。開始30分もしないうちに詰むとかクズゲーにも程があるだろ。
ちっ、ログアウトしてキャラ作り直したらログアウト後3時間、ゲーム時間にして36時間ログイン出来ないのは少し痛いし、繭を待たせることになる。
しょうがないから変化を待とう。それと、SOSを発信するとするか。
メニューから、事前に登録しておいた繭のIDにボイスチャットを入れた。
「おーい、繭ーたすけてくれー」
『お兄ちゃん連絡遅い!それと【PSL】じゃ、繭じゃなくてマイ!それに今何処!?』
「牢屋の中」
『は?』
「たすけて」
『ちょっと意味わかんない!始まりの町じゃないの?』
「性別女にしたから」
『あ〜なるほど。ランダム配置で牢屋に……ってそんなわけあるか!』
見事なノリ突っ込みだな。妹よ。
僕は牢屋にいる経緯を繭…マイに職業が奴隷だということ、売られて牢屋にいることを伝えた。
『職業が奴隷とか聞いたことないよ〜。それに小王ってなんなの』
「さぁ…こっちが知りたいよ」
『そのようじゃ必要なメニューも取れてないみたいだね』
「メニューを取る?」
『今のお兄ちゃんに持っていて欲しかったのはマップのメニュー。これがないとマップが開けないんだよ。お兄ちゃんの現在地もわからない』
そう言われてメニューからマップを探してみたけど見つからなかった。というか今気付いたんだけど、ゲームのメニューとしては閑散としているというか空白がやけに多いと言うか。
『このゲームは他のメニューを使いたかったら解放しなきゃ駄目なの。他にも細かいステータスを見る為だったり、アイテムボックスも開放しなきゃ使えないよ?』
「う
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