1部分:第一章
[2/2]
[9]前 最初 [2]次話
な」
この時は昭和十九年だった。サイパンが陥落したのだ。
それによりB−29が襲来することになった。この爆撃機の空爆により日本は焦土になろうとしていたのだ。
それは今彼等がいる東京も同じであった。空襲は日増しに激しくなっていた。
「今日も来るかな」
「どうでしょうかね」
「最近昼に来ることが少なくなった」
こう言う森宮だった。
「むしろ夜にな」
「しかも工業地帯だけを狙うわけじゃないですし」
「俺達が今いるこの場所にもな」
「はい。爆弾を落としてきます」
「厄介な奴等だ」
森宮の言葉が忌々しげなものになった。
「全くな。次から次にな」
「全くです。ですが日本は」
「ああ、負けはしない」
今度の言葉は確かでかつ強いものだった。
[9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ