尾行と不死鳥
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「ハッ、コウモリ風情が何を偉そうに」
フッと胸を張りシニカルな笑みを浮かべるロリ。
あっ、コイツ馬鹿や。
って思った。
翼の枚数から考えて上級堕天使である奴がそうそう敵対勢力を馬鹿にしてはいけない。
まぁ、下級だろうといけないことはいけないんだけどな。
何故なら、どんなことが戦争の引き金になるのかなど分かりはしないのだから。
「コウモリじゃないけどな、俺」
不死鳥ですから、俺。
「揚げ足をとるなぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
羞恥心で顔を赤く染めてウガーっと両手をグーにして万歳。
好きだなそれ。子供っぽいのに。
「ま、ここは退けよ。飴やるから」
ポケットから飴玉を出して手渡そうとする。
「ありがとう!――っているかっ!!
いい加減にしろよ!!」
ペシッと飴玉をのせた手を叩かれた。
あー勿体ね。
「それ、六種類の味が30分楽しめるって不思議な飴だぜ?」
束特製の。
確か、グレープ、オレンジ、ココナッツ、カフェオレ、コーラ、鯖の味噌煮だったか?
「なんだって!?
そんな素晴らしい物なのかっ!?
なら貰う!」
ササッと地面に落ちた飴を拾い物欲しそうな目でこっちを――
「ほれ、こんだけしか持ってないからな」
ポケットに入ってる残りの飴も全てやった。
「ありがとな!
――――って騙されないぞ!?」
ズザザッと俺から離れてくロリ。
つーかいつ俺が騙したし。
それよりコイツチョロい。
アホすぎる。
一誠に喚ばれて来たリアスもポカンと呆けた目でこっちを見てるぞ。
「きょ、今日はこれくらいにしといてやる!!
次会ったら覚悟しとけよな!」
ビシッと俺を指差して言い残し飛び去っていった。
何がしたかったんだ……?
あいつ。
俺は肩を竦めるしか出来なかった。
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