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剣聖龍使いの神皇帝
第1巻
世界設定×聖剣守護者の記憶
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のね!最強の剣士だものね!・・・・でもあたしはとても心配したのよ。心配する不遜を許してよ・・・・」

激情に駆けられた声であったが、潤んだ瞳に涙を浮かしながら背伸びして睨みつけてくる。その頭をフラガは優しく撫でた。

「不遜な訳ないだろう。俺こそ許せ、お前に心配してもらえる、罪深き幸福を」

フラガは、目元に溜まった涙を拭き取ってから、再びサラシャに目を合わせる。

「あたしの事、愛している?」

「お前がいるから、俺は戦える」

フラガにとって世界とはサラシャの事。手を汚すのは、フラガだけにしてサラシャだけには決して汚したくないからだ。その事を気付いているのか分からないが、改めて言った。

「これからもずっと、俺の無茶を心配しろ。そしたら俺も約束を果たすからな、どんな強敵や戦場でまみえようとも苦しい状況となったとしても、離れていても神に引き裂かれる運命であろうとも・・・」

サラシャの耳元に口をつけ、フラガは囁く。

「・・・・俺は必ず勝利し、そしてお前の元に帰るから」

サラシャは耳まで真っ赤にしながら、俯いてそれを聞く。いじらしい少女を、フラガは左腕で強く抱き寄せる。サラシャはハッと顔を上げるが既に遅しな状況となり、至近距離で見つめ合う程の格好となる。勝気な少女が本来の果敢さを取り戻してから、逡巡なくフラガに顔を寄せて二人の誓いを立てる所までが一つ目の前世での内容だった。
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