三十三話:事前に連絡位して欲しいよな
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上を行く絶壁具合だった。そしてそんなヴァーリの様子を見て黒歌は勝ち誇ったような表情を浮かべ、グルグルと肩を回してそのたわわに実った胸を揺らし始めた。
「うーん、かたがこってつらいにゃー。るどがーかたをもんでほしいにゃー」
見事なまでの棒読みで喋る黒歌に対してヴァーリはどす黒いオーラを放ち始める。
その様子を見て急いで避難を始める美候とアーサーとルフェイちゃん。ルフェイちゃんの目が涙でちょっぴり濡れているのはヴァーリが同じようにルフェイちゃんの胸にまで嫉妬したからかもしれないな……子供にも負けているのか。
「うふふふふ……アルビオン、『Half Dimension』の準備よ。みんな同じ大きさになってしまえばいいのよ!」
『ヴァーリ、そんなふざけたことに使うなら俺は泣くぞ?』
「半減の力で半減した胸を私の胸に回せない、役立たずは黙りなさい」
『恨むなら一ミリたりとも増えることなくcapacity overを起こす自分の胸を恨め』
「あら、先に死にたいの? アルビオン」
何やら仲間割れを起こし始めるヴァーリとアルビオン。……俺はどうすればいいんだ?
思わず、溜息を吐きたくなるがそれは心の中だけに止めて現状の打破に向けて頭を回転させる。
とりあえず、無理やりでもいいから話題を変えるか。俺はそう決めて今にも邪悪な負のオーラで爆発しそうなヴァーリに声を掛ける。
「ゴホン……結局のところ、何しに俺の家まで訪ねて来たんだ? ただ単に遊びに来たってわけじゃないんだろ」
「っ! そう言えばそうね。すっかり本来の目的を忘れていたわ」
俺の言葉にハッとしたような顔を浮かべ、どす黒いオーラを引っ込めるヴァーリ。取りあえず危機は脱したみたいだな。隣の黒歌は少しつまらなさそうにしているけど、今回ばかりは我慢してくれ。あのどす黒いオーラは俺の精神に多大な被害を及ぼすんだ。それにルフェイちゃんも怖がっていたから止めないと可哀想だろ。何度でも言おう。俺はロリコンじゃない、エルコンだ!
「で、何なんだ?」
「ルドガー君、あなた私のチームに入る気はない?」
ヴァーリ達が帰った後、鏡の前で風呂上がりの黒歌の髪を梳かしながら先程の事を思い出す。結論から言うとヴァーリ達の言うチームには入らなかった。簡単に概要だけを聞いたけど、ヴァーリのチームは戦いの好きな人間が集まる、どこにも属さないチームらしい。
最初は美候やアーサーのいる、なんとか団に入ったらしいけど、結局の所、集団に属したらその集団とは戦えないことに気づいてどこにも属さないチームを自分で作ったらしい。
因みに黒歌もなんとか団に入っていたらしいけど今は俺の元に居るために抜けたらしい。
そのことに関し
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