三十三話:事前に連絡位して欲しいよな
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、話を終わらせて帰っていただくとしよう。俺はそう心に決めて四人に家に上がってもらう。
みんなには椅子に座ってもらい、その間にお茶を出す。それに対して久しぶりにアーサー達と喋っていた黒歌は何食わぬ顔でお茶を飲むが他の四人は違った。何やらげんなりとした顔をしているアーサー。トラウマが再発したかのように頭を抱えこむ美候。黒歌の様子を見て恐る恐る飲もうとしているルフェイちゃん。そして珍しい物を見たかのようにしげしげとグラスに入ったお茶を見るヴァーリ。
「ルドガー君、これは何かしら?」
「『フレッシュトマトティー』だ。新鮮なトマトとジャスミンティーとブレンドしてシロップで甘みをプラスしたものだよ」
ヴァーリの質問にそう答えると彼女は納得したように頷き、口をつける。そして目を見開いて驚愕の表情を浮かべる。ふっ、どうやら俺の作った『フレッシュトマトティー』の余りの美味しさに驚いたようだな。しかし、その『フレッシュトマトティー』はただ美味しいだけじゃない。
トマトに含まれる色素リコピンは、抗酸化作用が強い。だから、美白・美肌の効果も発揮するんだ。まあ、黒歌はそんなもの必要ない程、肌が綺麗なんだけどな。さらにだ、リコピン同様に含まれる成分ペクチンには、疲労回復効果もあるんだ。この暑い夏を乗り切るためにトマトはぴったりな食材なんだぞ。まあ、俺は一年中食べているけどな。
「ルドガー君。あなた私のお嫁に来る気はない?」
「にゃん? ルドガーは私の嫁にゃ。誰にも渡さないにゃ!」
「俺も黒歌以外の所に行く気はないけど……まず、最初に俺、男だから嫁じゃないんだけど」
ヴァーリの言葉に対して警戒したように俺の腕にギュッと抱きついて言い返す黒歌。
そう言ってもらえるのは嬉しんだけど、俺は男だから嫁にはなれないぞ。婿だ、婿。
第一なんで俺が嫁みたいに見えるんだ。俺はただ単に料理が趣味で、掃除と裁縫のスキルを極めているだけの男だぞ。
一体全体どこに嫁要素があるんだ、こんなの最近の男子なら持っていて当たり前のスキルだろ? え、違う、俺だけ? ……兄さんと二人で暮らしていたから仕方ないだろ。兄さんは完璧超人だけど、家事だけは出来なかったんだよな。そんな兄さんを支えるために覚えただけなんだ。だから、これは至って普通の能力だ。異論は許しません。
「どうして私じゃダメなのかしら? 胸、やっぱり女は胸で判断するの?
あんな脂肪の塊、肩が凝るだけで邪魔なだけでしょ!」
何やら、触れてはいけない所に自分から触れてしまったのか、鬼気迫る表情で語り始めるヴァーリ。そして気になったのでヴァーリの胸部に目をやって全てを察した。そこにあったのはまごうことなき絶壁だった。見事なまでに絶壁だった。小猫の数段
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