追憶編
転生者の追憶
特殊弾 知られない物語
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「俺がイ・ウーにいた頃の話が聞きたいだって?」
今日は5月23日。魔剣騒動から2週間ほどたったある日の寮での俺とキンジの会話
「実は...アリアがどうしても教えてほしいとうるさくてな。」
「何故そんなことを。」
「そのうちお前にも証言をしてもらいたいそうだ。」
「いっとくが俺は2年前にイ・ウーは抜けてるからな。お前の兄さんの事件やアリアの母さんの事件には関わってない。」
「それでもまだ何か知ってることはないんじゃないか、だそうだ。」
「そうだな。なら一つ思い出話でもしてやろう。まだ俺がイ・ウーに入る前の3年前の話だな。」
今からじゃ想像も付かないだろうが俺はこれでも3年前はまだ自分の正体を知らなかった。生まれたときから捨てられた孤児だった。そのため、昔は地下街じゃ有名なゴロツキだった。
俺は当時どんな汚い仕事でもした。生きるために、盗みや恐喝は当たり前だった。そういうところだったんだよ。
あれは忘れもしない分かれ道の日
「今回の仕事もうまくいったぜ。」
こいつはそういう少年どもの集団のリーダー的存在だったカルロスという男だ。
「バイクが手に入ってからは仕事もしやすくなった。そしてその分皆への分け前も増えた。」
といいながら5つの封筒をそれぞれの少年にわたす
「無駄遣いするなよ?」
「ありがてぇ。」
「恩に着るぜ。」
「よし。」
5人の少年のうち4人は帰るが1人が
「.......。」
疑問を持っていた。いつもより多い
「いいんだ。お前も頑張っていたからな。」
「.....。ありがとう。」
その少年も帰っていった
「少し.....増やしすぎた気がするがな....。」
台所でナイフを研いでいた少年が口を開く。これが3年前の俺だ。
「あいつはクロードは....手切れ金だよ....。がんが見つかったらしい。だからせめて地上のいい病院で診察できるように....。」
「.....。」
重い沈黙がしばらく続き、
ガタン
扉の外で物音が聞こえる
俺とカルロスは警戒をして扉に近づきあける
そこには1人の少女がいた
どうやらこの地下街の住人らしい。
その少女は何も語らない
家の軒先で
「おい、見失ったのか。」
「結構逃げ足の早いやつで..。」
「いいからさっさと探せ。」
「了解。」
それを聞いて大体察する。こいつが盗みを働いたんだな
「おい。」
こちらに気づき
「お前らここら辺のごろつきだな。」
「どっちがごろつきだが...。」ボソリ
カルロスはつぶやく
「青毛の女を知ってるk....。ん」
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