東方
古代編
第一話
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うか……(パンパン)」
ゾロゾロゾロ、と義姉さんを中心に護衛が集まり出す。よく訓練されてんなぁ。
「じゃあ行くわよー」
「……」
「永巡どうしたの?早く帰るわよ」
義姉さんが催促の言葉を発するが、俺ははある草むらの方向を見て指を刺した。
「貴様、見ているな?」
「永巡?とうとう厨「やれやれバレちゃったね」……!」
「まあ?態とバレるように近づいてあげたんだけど」
「!!」
3mぐらいの草むらから人が飛び出してくる。出てきた人の容姿を見て声を出さなかった俺を褒めてやりたいぜ。
「嘘……こんな近くにいたの?」
「(安心院なじみ……!?)」
護衛達は動かない、否動けない。手馴れた戦士だからこそあいつの規格外さと「機嫌を損ねたら一瞬で殺られる」という懸念が分かる、分かってしまう。
「(何故よりによって本人!?いや、確かに宇宙創成以前から誕生している奴なら何らおかしい所はない。しかし……現実を漫画と見てる奴が俺達に興味を持つか?)」
「あれあれ?もしかしてこんな可愛い女の子相手にビビっちゃってる?」
「……あなた何者?」
「質問を質問で返すのは行儀が悪いぜ?まあ何だい?僕は心が広いからね。一回だけなら許してあげない事もない」
一々勘に触る奴だ。あ、義姉さんの額に青筋が浮かんでる。
「もう一度聞くけどこんな可愛い女の子相手にビビっちゃってる?」
「……可愛いからこそビビるんだ」
「永巡?」
「ほう、それは何故だい?」
「この辺で人間はあの都市でしか生きられない。外に出ればすぐに妖怪の餌になる。なのにあんたは生きている……気味が悪い、怖気づくのも当然だ」
「へえ……少しはものを考えてるじゃないか」
人型の妖怪はこの時代にまだいない(筈)。前例のない者の出現を恐れるのは当たり前だ。
「僕の質問に答えたからそちらの質問にも答えてあげよう。僕は人間ではない」
「!?」
安心院なじみの言葉に護衛達は武器を構える。
「待って」
「なっ……!?どうして止めるんです八意様!」
「あなたも気がついてるでしょ?あれから妖怪の気配が感じられないって」
「……」
「そこの銀髪の女性はよく見ている……僕は妖怪ではない、ただの人外さ」
「人外……?」
義姉さんが首を傾げてる。意味が分からないと思うのも無理もない。だって『人外の定義が違うのだから』……このままじゃ埒があかないな。
「……おい
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