暁 〜小説投稿サイト〜
問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
暇だ
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“ノーネーム”、医務室。そことベッドの上で一輝は仰向けに寝転がり、天井を見てぼけーっとしていた。
一輝が目覚めてから既に一週間がたつが、まだ一輝は顔以外を動かせずにいた。つまり、完全安静の状態である。一応例の一輝が出しても一切負担のないやつを出して子供たちの手伝いをさせているものの、本人は一切働けずにいる。
そんな一輝は、部屋の天井を見ながら、ぽつりと。
「・・・暇だ。」
そう、呟いた。
本人、ひたすら暇なのだ。体を動かすことが出来ないから、何も出来ないのだ。さらにはかなりの時間寝たのでしばらくの間はどう頑張っても寝ることが出来ない。ここまで暇になる環境も中々ないだろう。
「耐えてください、それは。今の状態では、一輝様に出来ることはないんですから。」
「それなんだよなぁ・・・何でここまでになっちゃったんだか・・・」
あの後、結局一輝につきっぱなしになることになったサキとそう会話をして、再びため息をつく。何かあった時のためにも、誰かがずっとついていた方がいいということになったのだ。一人だけ他の子供たちとは別の場所に寝るということに一輝は猛反対したのだが、黒ウサギや耀、飛鳥、そしてサキ本人に押し切られた。
「・・・そういや、俺にお見舞いしたいって連絡があったんだっけ?」
「はい、かなり入っていますよ。みなさんお手紙の形で連絡が来ています。一応、ここに置いてありますけど・・・見れませんよね?」
「首動かないしなぁ・・・どれくらい来てる?」
ちなみにだが、この二人は一週間同じ部屋にいるだけあってもう話すような話題がない。
元々サキは一輝が『ムカつくから』という理由で潰したコミュニティに捕まっていたのを連れ帰った少女で、その時の思い出話もした。
お互いの過去の話もしたし、サキが“ノーネーム”に来てからあった思い出話なんかもした。なので、普通の話はしつくしてしまったのだ。そこで、ふと思い出したお見舞いの話題を出した。
「そうですね・・・これ全部終わるには、何日かかるんじゃないでしょうか?」
「・・・そんなに?」
「はい。これを期に一輝様とのつながりを作りたいコミュニティのものもありますし、今度同盟を組むコミュニティからも来ていますね。それ以外にも、元々の知り合いからのものもありますよ。」
何かと勝手に動くことの多い一輝は、その分知り合いも多かったりする。それに加えて新しく繋がりを作りたいコミュニティが増えれば、かなりの数にもなるだろう。
「・・・ちなみに、知り合いってのはどんな奴らが?」
「有名な方は“階層支配者”の方々でしたり、“クイーン・ハロウィン”からフェイス・レス様、“混天大聖”様等ですね。他にも、コミュニティ“剣閃烈火”のように一輝様個人との知り合いも。そのほとんどが、一輝様に助けられ
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