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もしもこんなチート能力を手に入れたら・・・多分後悔するんじゃね?
外伝 苗っち、幻想郷に来たいきさつ
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の限りなく終焉に近い状況に陥っている。
何が足りないのか。
指揮官として無能であるがゆえに、彼らは皆玩具に変えられてしまった。彼女はそれを、いつもいつも何も出来ないまま見ているしかなかった。
――何度も何度も、この時間、この戦いを延々と繰り返しているのだ。
――何度やっても、同じ終わりしか見えないのだ。
結果は同じだった。蝉玉は何の勝負をしても必ず一回で負けるし、ぽんずも時間稼ぎしか出来ない。
玉鼎
(
ぎょくてい
)
が何度この部屋の人形と天井を切り裂いても、敵を退ける事は出来なかった。
敵は、この部屋の中に必ずいる。それは何度も繰り返した戦いの中で分かっていた。勝負の内容、位置取り・・・回数を重ねていけばおのずと察することができる。この部屋に本体がいないのならば決して犯すことのないであろうミスと不自然な行動が、彼女にそれを確信させていた。
だがどうする。どうすればいい。何を考え、どう行動すれば答えが見つかる?
玩具にされた皆の目がこちらを見ているような錯覚を覚える。6つの瞳が私を見る。
責めているの?それとも私も同じ運命をたどることを望んでいるの。
わからない。
わからない。
わからない。
皆が見てる。
見てる?
見ていた。
皆、皆――玩具に変えられる前、私の事を見ていた。侮蔑や失望とは違う意味を込めた目で、見ていた。そう、それは思い返せば――
(何かを待っているような……何かに気付いているような……?)
ひょっとして。
「ねぇ、もう本気でヤッちゃっていいよねぇ?」
私は、とんでもない思い違いをしていたんじゃないだろうか。答えはかなり明確な場所にあって、実は手がかりも持っているのではないだろうか?私だけがそれに気付いていないんじゃないのか?
「カウントダウン始めるよ〜!5!4!」
そもそも、
玉鼎
(
ぎょくてい
)
さんはやり直すたびに部屋を斬っていたが、「切っても意味がない」と伝えた後でも斬っていなかったか?それにもしも意味があるとしたら?
「3!2!」
私が「どこかに本体がいる」「恐らくあの辺り」と口にした時は、余計に斬っていなかったか?
――!!!
彼女は弾かれるように自分の当たりをつけた位置にある玩具の方を向き、全力で凝視した。
そして、見つけた。
「1!」
「そっこだぁぁぁーーーーー!!!」
「何っ!?」
敵が反応するよりも一瞬だけ早く、彼女の結んだ”印”の効果が天井から垂れ下がる玩具の一つを光輪で力いっぱい縛り上げた。
部屋の支配者は玩具から玩具へと移り変われるが、本体だけはその例外に当たる。
そして、この玩具のようなそれは、もがくばかりで他の玩具に乗り移ることはしなかった。驚愕に顔を歪ませるおもちゃのような敵は光輪に縛
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