問題児たちのギフト
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に出会った時に“風上に立たれたら分かる”とか言ってたろ。そんな芸当はただの人間には出来ない。だから春日部のギフトは他種とコミュニケーションをとるわけじゃなく、他種のギフトを何らかの形で手に入れたんじゃないか………と推察したんだが、それだけじゃなさそうだな。いくらアメの保温効果があっても、あの寒さに耐えれないだろうし、あの速度で耐えられる生物は地球上にいないだろうし?」
興味津々な十六夜の視線をフイッと避ける。やっぱ十六夜はただものじゃなさそうだな。と思いつつ、向こうからパチパチと拍手を送る白夜叉が近づいてきた。
「いやはや大したものだのぉ。ところで、おんしの持つギフトだが。それは先天的な物か?」
「違う。父さんに貰った木彫りのおかげで話せるようになった」
「ほほう、円形の系統樹か……。これは素晴らしいのぉ」
「鑑定していただけますか?」
「何……鑑定じゃと!?もろに専門外なのだが……」
白夜叉でも苦手なものはあるんだなと今日一番で安心した気がした。
「どれどれ……ふむふむ………うむ、四人ともに素養が高いのは分かる。しかしこれではなんとも言えんな。おんしらは自分のギフトの力をどの程度に把握している?」
「企業秘密」
「右に同じ」
「以下同文」
「俺はあるのかすらわからない」
順番に十六夜、飛鳥、春日部、俺の順に答えた。
「うおおおおい?いやまぁ、仮にも対戦相手だったものにギフトを教えるのが怖いのは分かるが、それじゃ話が進まんだろう」
「別に鑑定なんていらねぇよ。人に値札貼られるのは趣味じゃない」
ハッキリと拒絶するような声音の十六夜と、同意する二人。俺はそもそもわからないからどっちでもいいけど。だが白夜叉が突如妙案が浮かんだらしくニヤリと笑った。
「ん?そうだの。とにかく試練をクリアしたおんしらには“恩恵”を与えねばならんな。復興の前祝いだ。受け取るがよい!」
白夜叉がパンと柏手を打つ。すると四人の前に光輝く四枚のカードが現れる。カードにはそれぞれの名前と、体に宿るギフト表すネームが表されていた。
コバルトブルーのカードに逆廻十六夜
ギフトネーム“正体不明”
ワインレッドのカードに久遠飛鳥
ギフトネーム“威光”
パールエメラルドのカードに春日部耀
ギフトネーム“生命の目録” “ノーフォーマー”
スカイブルーのカードに天童荒谷
ギフトネーム“剣の支配者”
それぞれ名とギフトを記されたカードを受け取る。
「ギフトカード!」
「何それ?お中元?」
「お歳暮?」
「お年玉?」
「キャッシュカード
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