白夜叉=変態
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「………?今は秋だったと思うけど」
「俺のとこは春……。どういうことだ?」
四人が顔を見合わせて首を傾げる。そこで黒ウサギはクスクスと笑って説明した。
「皆さんは違う世界から召喚されているのですよ。元いた時間軸以外にも歴史や文化、生態系など所々違う箇所があるはずてすよ」
「へぇ?パラレルワールドってやつか?」
「正しくは立体交差並行世界論なのですが……。これは説明するのに一、二日かかるのでまたの機会にでも」
「だから、吸血鬼とかいろんな種族がこの箱庭にいるってことか」
「YES!その通りです♪」
そうしているとどうやら店に着いたらしい。日が暮れて看板を下げる割烹着の女性店員に、黒ウサギは滑り込みでストップを、
「まっ」
「待ったなしですお客様。うちは時間営業はやっていません」
かけなかった。黒ウサギは悔しそうに店員を睨みつける。
「なんて商売っ気の無い店なのかしら」
「ま、全くです!閉店時間の五分前に客を締め出すなんて!」
「文句があるならどうぞ他所へ。あなた方は今後一切の出入りを禁じます。出禁です」
「おいおい、こんなんで出禁とはな」
「そうです!お客様舐めすぎでございますよ!!」
「では、コミュニティの名前をよろしいでしょうか?」
「う……」
言葉が詰まった。俺達には今、名も旗印も無い状態だからだ。しかし十六夜は何の躊躇いもなく、
「俺達は“ノーネーム”ってコミュニティなんだが」
「ほほう。ではどこの“ノーネーム”様でしょうか。よかったら旗印を確認させていただいてもよろしいでしょうか?」
「その……あの……私達に旗は……」
「いぃぃぃやほおぉぉぉぉぉぉ!久しぶりだ黒ウサギィィィィィ!!」
突如店内から暴走してきた真っ白い少女が黒ウサギに抱きつき、共にクルクルと浅い水路まで吹き飛んだ。
「なんだあれ?」
俺達は何が起きたかわからず目を丸くし、店員は痛そうな頭を抱えていた。
「……おい店員。この店にはドッキリサービスがあるのか?なら俺も別バージョンで是非」
「ありません」
「じゃあ有料なら」
やりません!とキッパリ断られた。で、黒ウサギはというと、
少女が黒ウサギの胸をなすりつけていた。
「フフ!やっぱり黒ウサギは触り心地が違うのう!ほれ、ここかここが良いか!」
「し、白夜叉様!?どうして貴方がここに!?」
スリスリスリスリスリスリ
「ていうか!早く離れて下さい!!」
白夜叉と呼ばれる少女を無理やり引き剥がし、頭を掴んで店に向かって投げつける。回転した少女は十六夜が足で頭上に上げた。
「てい」
すごく高く
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