白夜叉=変態
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協力しないと!」
「そういうことじゃねぇよ黒うさぎ」
「この喧嘩は、コイツらが売った。そしてヤツらが買った。なのに俺が手を出すのは無粋だって言ってるんだよ」
「あら、分かってるじゃない」
「まぁ、そういうことだ。黒うさぎ」
俺は黒うさぎの肩にポンッと手を置いた。
「……。あぁもう、好きにしてください……」
丸一日振り回されたおかげで問題児達の行動を止めるのしんどくなったので言い返さないようにした。
「気を取り直して、そろそろ行きましょうか。本当は皆さんを歓迎するつもりでしたが……」
「いいわよ、別に。私達のコミュニティって崖っぷちなんでしょ?」
黒ウサギは驚き、ジンの方をみると事情を知られたのと悟った。
「も、申し訳ありません。皆さんを騙すのは気が引けたのですが……黒ウサギ達も必死だったので」
「いいって言ってるだろ?それにそんな状況じゃ必死になって当然だ」
「私も怒ってない。あ、けど」
思い出したように春日部は言った。
「毎日三食お風呂付きの寝床があればいいな、と思ったんだけど」
確かに女性にとってはお風呂は大事だ。肌の手入れとか大変だろうし。その質問に黒うさぎは嬉々とした顔で水樹を持ち上げ、
「それなら大丈夫です!十六夜さんがこんな大きな苗を手に入れてくれましたから!これで水を買う必要もなくなり、水路を復活させることもできます♪」
水を買うってそんな酷かったのかよ。よく今まで続けてたな。
「よかった。じゃあこれからコミュニティに帰る?」
「あ、ジン坊ちゃんは先にお帰り下さい。ギフトゲームが明日ならギフト鑑定をお願いしないと」
「ギフト鑑定?」
「はい、ギフトの秘めた力や起源などを鑑定する事デス。
それを『サウザンドアイズ』に鑑定してもらうというのです。皆さんも自分の力の出処は気になるでしょう?」
俺達四人は別にどっちでもいいという表情だった。俺は起源より力の方が気になるけど。
「『サウザンドアイズ』ってなんだ?」
「それは特殊な『瞳』のギフトを持つ者達の群体コミュニティ。箱庭の東西南北・上層下層の全てに精通する超巨大商業コミュニティです。幸いこの近くに支店がありますし」
「いわば、ワープ場所的なとこってことか」
「YES!例えが少々あれですが、まぁそういうことでいいです」
こうして俺達四人はジンと別れ、『サウザンドアイズ』へ向かった。
辺りも暗くなってきて、街灯ランプに照らさている並木道を俺達は歩いている。ふと、飛鳥が不思議そうに呟いた。
「桜の木?……ではないわよね。真夏になって咲き続けるのはおかしもの」
「いや、まだ初夏になったばかりだぞ」
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