第十三話 立花中尉!野球は九人でするものだ!その九
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「それで某元東映のプロデューサーに生まれ変わったとか」
「作者が考えてるみたいですけれど」
「まあどっちにしてもいい死に方じゃないですよ」
「その死に方も」
「どの死に方がいい」
悪田部は二人にあらためて問うた。
「他にはオルフェノクの王の餌になる、パワースーツを奪った敵に首を絞められて死ぬ、色々とあるがな」
「井上敏樹の脚本じゃないですから」
「どれも遠慮します」
誰もそうなりたくない死に方であることは間違いない。
「百五十まで生きてみせますよ」
「それで子供百二十歳まで作りますから」
「百二十で子供が作られるかどうか」
悪田部は今度はこの現実のことに言及した。
「私でも無理だと思うが」
「そうですかね、元気なら出来るんじゃ」
「例え百二十歳でも」
「太閤さんだって五十過ぎで子供作ってますよ」
「なら俺達だって」
「当時豊臣秀吉公はかなり衰えていたとも言われているがな」
天下統一の後だ、秀吉は既にアルツハイマーの傾向があったとも言われている。弟であり片腕であった羽柴秀長が死にそのショックも大きかったという。
「豊臣秀頼は実子でないという説もある」
「あっ、そういえば」
「あの人ずっと子供出来なかったよな」
二人もここで気付いた、このことに。
「女好きだったっていうけれど」
「ずっとな」
「それが何故か急に生まれたからだ」
このことは最初の子である捨丸についても言われている、秀頼だけでなく。
「淀君にだけな」
「じゃあまさか」
「秀頼さんは」
「あくまで一説だ」
それに過ぎないというのだ。
「俗説と言っていい、それでだ」
「それで?」
「それでっていいますと」
「次の戦いは野球とのことだ」
こう話すのだった、二人に。
「日帝衆の果たし状が今しがた公開されたがな」
「あっ、本当だ」
「実際に」
悪田部は自分が座っている机の上でノートパソコンを開いていたが二人は携帯を出してそれでチェックした。
「今度の相手は陸軍衆の立花中尉ですか」
「日帝衆の大エースですか」
「日帝衆はスポーツもしている」
武道や文化活動以外にもだ、読者の方には日本のものに限っているとネタが尽きていくからではないということにしておいてもらいたい。
「無論野球もだ」
「その野球で、ですか」
「今回は勝負するんですか」
「そうだ、尚野球は九人でするものだ」
今更言うまでもないことではあるがだ、悪田部はあえて言った。
「野球漫画でもまずは九人いないと話にならないな」
「サッカーは十一人で」
「ラグビーは十五人ですね」
「君達は二人だ」
今指摘される衝撃の事実である。
「わかるな、つまりだ」
「勝負出来ないじゃないですか」
「一体どうやって野球しろってんですか」
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