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問題児たちが異世界から来るそうですよ?  〜無形物を統べるもの〜
目覚め
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』と」
「泣きだすのはやめられないんだな」
「スレイブ様ですし・・・」

妙に納得できる一言である。スレイブだから。

「ヤシロ様は、『お兄さんだし、きっと大丈夫だよ。ちゃんと回復したらめいいっぱい甘えさせてもらう事にする!』と」
「一番安心するなぁ・・・」

『めいいっぱい甘える』というのがどこまでなのかは全くもって分からないのに、一輝は安心感を抱いた。前二つが何が起こるのか分からなさ過ぎて感覚がくるっている危険がある。

「えっと・・・なので、清明様と黒ウサギのお姉ちゃん達に連絡してきますね。」
「うん、悪いけどお願い。・・・その前に、涙だけぬぐってからな。」
「あ・・・はいッ・・・ごめんなさい、私もちょっと泣いてからにしますね」

リリはそう言ってサキと同様に一輝の布団に顔をうずめ、声をあげて泣き始める。せめて一輝とリリの邪魔をしないようにと声を殺して泣いていたサキも、声をあげ始める。
一輝はそんな二人の頭を撫でてやりたいと思いながらもそれができないことにもどかしさを感じつつ、自分のためにここまで泣いてくれる人がいることをありがたく思っていた。

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