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問題児たちが異世界から来るそうですよ? 〜無形物を統べるもの〜
目覚め
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すけど、一輝さんは今、死の直前くらいになってしまっているんです!」
「・・・まあ、あそこまで無茶したからなぁ・・・清明は、なんて言ってた?」
「・・・呪力の使いすぎに生命力を注ぎ込んだ事、そして檻の中の存在の力を引き出したことが無茶しすぎのレベルだったために死の直前なんだそうです」
一輝はそこでようやく、自分の体が首を捻ることすらできない理由を理解した。体にそれだけの余裕がないのだ。
今、一輝の体は色々なものを回復させようと全力を費やしているのだ。ギリギリ死なずに済むより少ない量しか残らなかった呪力を回復させていきながら、それの大半を檻の中の存在の妖力等を回復させるのに回し、生命力の回復はほんの少しずつ行われていく。そんな状態の体を動かしたら死ぬ可能性すらあるために、自らを守るために体が動かないのだ。口だけは動くのは、何かを食べなければ余計に危険だからだろう。
「・・・他には?」
「・・・これから先、生き残ったとしても意識が戻らない可能性すらある、と。それも、かなりの高確率で。」
「それで、俺が起きたことであんなに驚いてたんだな・・・」
周りからしてみれば、一輝が意識を取り戻したことは奇跡的なことなのだろう。一輝本人にしてみれば、自分自身の霊格を成す功績の都合上起きないことはないために実感がわかないのだ。
「・・・それと、もし起きたならまた呼んでほしいとも。それに、黒ウサギのお姉ちゃんに耀様、飛鳥様、レティシア様、ペスト様、白雪様、ジン君も起きたらすぐに会いに行くからって。」
「・・・ちなみに、他の主力メンバーはどうしたんだ?」
一部一部名前の出ていない人間がいたために、一輝はリリに尋ねた。
いかにも気にしそう・・・というか説教しに来そうなメンバーの名前があがらなかったことと、笑いに来そうなやつ(本心からではないことは分かっている)の名前があがらなかったことに違和感を感じたのだ。
「えっと・・・十六夜様は『一輝のことだし、大丈夫だろ』と。・・・何か有りそうな感じでしたけど」
「?・・・まあ、気にしなくていいか。」
あの十六夜が、という事に一輝は一瞬だけ疑問符をあげるが、すぐに気にしないことにした。十六夜の事だから気にしなくていい、という判断にしたのだろう。
「で、残りの方たちは・・・音央様と鳴央様は『説教するにしても、まずは回復してからにしないと危ない』と」
「どこまで説教する気なんだ・・・」
軽い恐怖心を一輝は抱いた。
回復してからにしないと、であればまだいい。まずは回復、という心が見て取れる。だがしかし、その後に『危ない』とつけばもう・・・
どうなるのかが全く分からない。
「スレイブ様は『恥ずかしいことだが泣き出してしまって迷惑をかけるだろうから、それは回復してからにしたい
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