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世にも不幸な物語
第八章『神社で取材』
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《キャラクター》は多いし、住んでいる所も違うから全員に会いに行くとなれば骨が折れる。だけど一度に集まる宴会だったらその手間は省ける。それに宴会も楽しめるから一石二鳥だ。
 となれば取材をしている場合ではない。宴会の手伝いをしなくては。手伝いを拒めば「働かざる者、食うべからず!」と怒られるかもしれない。
「手伝いなら輝で十分だろ」
 唐突に風が言ってきた。
「はぁ?何言っているのよ。一人より三人のほうがいいに決まってるでしょ」
 霊夢が怒るのも無理はない。なぜなら輝の能力を知らないのだから。
 風たちの考えていることは解かりきっている。宴会の手伝いを輝だけにさせて、のんびりと文と話す寸法だろうが、そうはいかない。
「そうだよ、なにを言っているんだい。一人より二人、二人より三人、当たり前じゃないか。もうボケてしまったのかい?風さん」
 これで風はツッコミを入れるはず。風はボケに反応するはず。日ごろから風のことを弄るためにボケをしてきたから必ず反応するはず。ツッコミを入れてきたらボケを連発して霊夢を苛立ちさせて痺れを切らした霊夢は風たちを強制的に手伝はせるだろう。
「別にボケてやしないさ」
(なん・・・・だと・・・!)
 予想外の薄い反応に戸惑う。ツッコミをいれずに普通に返答してくるとは。もしやこの状況を読んでいたか。
「俺も輝で十分だと思うぞ」
 零まで参戦してきたか。風だけならどうにかなったのかもしれないのに、零まで入って来るとかなり不味い。この二人が揃うととんでもない事になる(被害は輝だけ)。
「れ、れれれ零まで何を言い出すのやら。ハハハ・・・」
「え、だって輝の能力――――」
「さあ、三人とも早く宴会の準備に取り掛からねば日が暮れるよ(若干裏声)」
 無理やり零の話を中断したが、上手く霊夢の気を逸らせたか?
「輝」
「はいぃい!?(裏声)」
 嫌な予感発生中。
「あんた、能力使えんの?」
「なにを言ってるんですか霊夢さん。俺みたいな障子紙並みに弱くて、石で躓いたら死んでしまう様なこの俺に能力が有る訳ないじゃないですか。アハハハハハ」
「あんた、自分のことをよくそんなに言えるわね」
 引き気味の霊夢。このまま宴会の話に持っていけばまだ勝機はある。
「あやや?おかしいですねぇ。確か輝さんの能力は屍を四体同時に操れるとお聞きしたのですが?」
 いとも簡単に勝機は崩れ去った。まさか文が言うとは予想していなかった。もう逃げ場はない。
「へぇ〜そうなんだ〜〜。なら輝で十分ね」
「(せめてあの二人を道ずれに!)まってください霊夢さん!手伝いは大勢いた方がいいはずです。それに俺の能力は二十分しか発動しません。また使えるまで最低でも五分も掛かります!」
「大丈夫よ。二十分経ったら私も手伝うわ」
 つまり五分しか手伝
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