入学式
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クラスに入ると、およそ半分位の人が来ていた。
あるところでは、同じ中学校同士で話し合っているとか、あるところでは、席に着いて寝てるor本読んでる奴で出来ている。
「もうグループが出来ているようだねぇ〜」
と、いつの間にか隣にトウイがいた。何で?お前瀕死状態だったよな?
「ヒロヤ君…。君は僕の回復力をなめてたようだね…」
フッ…。と台詞も言ってきた。とりあえずもう一発殴っとこう。
「いいから席に座れアホンダラ。」
「この状態の人間に言う言葉がそれですか…」
腹を両手で押さえながら、膝を床に付けながら細々とした声で言ってきた。
「お前人間じゃないから大丈夫だろ」
「人間です!これでもちゃんとした人間です! 」
なんか言ってるが、俺は黒板に貼られている席順を確認した。俺は一番前の席だ。
まぁ、目が悪いから助かるな。メガネかけてもあまり良くないレベルだからな…。
だか、なんでや!なんでアイツが右後ろの席にいるんや!なんでワイはこんな事ばっかなんや!
一人心のなかで、悲しみと怒り半々状態でいると、またトウイが来て、肩に手を置いてきた。
「なんと言うか………ドンマイっ! 」
「うるさい黙れ死ね!同情するぐらいなら、席を屋上にしてこい! 」
「酷いなぁ〜。まったく」
お互い席に座り、俺は机に突っ伏していると、右の席からクスクスと女の子の笑い声が聞こえた。
顔を上げて見ると、それに気づいたのかこっちを見てきて。
「ああごめんなさい。ちょっとあなたたちの漫才が面白くて」
クスクスとまだ笑っている。ふむ。綺麗で可愛いな。
って、なに考えてんだ俺!?
「いや漫才じゃないし、てかあんた誰? 」
「そうなの?まるで熟練したやり取りだったけど?あと名前は『トオサカ シノ』。よろしくね」
「あ、ああ。俺はサオトメ ヒロヤ。よろしくな。ついでに、後ろの奴はハルカゼ トウイ」
「よろしく〜」
差し出されてきた右手に、俺も手を出して握手を交わした。
「で、あなた達って漫才でも目指しているの? 」
「いや目指してないから。そんな面倒なの目指さないから」
「君はめんどくさがり屋だなぁ本当に」
「黙ってろバーロー」
「ねぇ。何か部活やるの?」
また部活の話?なんなの?まさかこのまま知らない部活に入れられるフラグでも立ってるの?
「わかんねえ。俺部活何あるか知らないし」
「でも、この学園何か部活に入んないと駄目らしいよ。早めに考えとけば? 」
マジで?何その規則?ここは義務教育が続いている学園ですか?
内心ツッコミをいれて、二人にも聞いてみよう。
「だったらお前達は決めてるのかよ? 」
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