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ドリトル先生と学園の動物達
第七幕その二
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「そんな。皆があそこまで酷い虫歯になる様な糖分は入っていないと思っていたよ」
「僕もそう思っていたよ、何度も言う様にね」
「そうだよね、先生も」
「粒餡は美味しいけれど」
 それでもというのです。
「甘さは優しいよ」
「そうだね、実際ね」
「それにこの八条学園は世界中から人が来ているから」
「インド人も結構いるね」
「そう、そうしたことを考えると」
「インド人が動物園や水族館に出入りしていてお菓子をあげていても」
「不思議じゃないね」
 こう王子に答えるのでした。
「そういうことだね」
「うん、そうだよね」
「だからね」
 それで、というのです。
「外国からの人と思ってね」
「いいんだね」
「それもインドの人じゃないかな」
 こう予想する先生でした。
「とはいっても見込み捜査とかはよくないけれどね」
「先生そういうことお嫌いですね」
「実際に好きじゃないよ」
 トミーにも答えます。
「冤罪とかあってはいけないことだからね」
「絶対に、ですね」
「自分が冤罪にあったらどうかな」
「はい、凄く嫌です」
「人種とか職業でそうしたことをするとね」
「大変なことになりますよね」
「実際でそれで酷いことも起こってきたからね」
 人間の歴史においてはです、先生はそうしたことも知っているからこそ今もそれはよくないと言うのです。
「だからね」
「自分が疑われた時のことも想像して」
「そうしたことはしてはいけないってね」
「そう思ってですね」
「したらいけないよ」
 見込み捜査はというのです。
「絶対にね」
「そういうことですね」
「そう、だから今回は」
「防犯カメラを観てですね」
「そのうえで調べよう」
 これがいいというのです。
「丁寧にね」
「それが一番ですね」
「何度も言うけれど見込み捜査は駄目だよ」
 このことは本当に注意している先生でした。
「それは冤罪の元凶だからね」
「それは絶対にですね」
「止めてそのうえで」
「調べていこうね」
 先生は二人に穏やかですが確かな口調で言いました、そのうえで。
 自分のお茶を飲んで、です。唸る様にしてこうも言いました。
「このお茶もね」
「美味しいよね」
「うん、かなりね」
 王子に対しても笑顔で答えます。
「これは何処のお茶かな」
「玉露だよ、僕の家から持ってきた」
「玉露っていうと確か」
「そう、上等のお茶でね」
 それに、でした。王子もまたそのお茶を飲みながらそのうえで先生にお話するのでした。
「京都のお茶だよ」
「あっ、そういえば京都は」
「観光地であるだけじゃなくてね」
「お茶でも有名だったね」
「宇治とかのお茶が有名でね」
 それで、というのです。
「そこのお茶を持って来たんだ」
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