プロローグ
[2]次話
「ふぅー。なんだかんだ言って、もう高校生か…」
ため息をつきながら、バックを片手にこれから入学する高校、『天之川学園』の通学路を歩いている。
残念ながら、漫画や小説みたいに桜並木などの道ではない。
おっと。ここはオードソックスに自己紹介をしよう。俺は『サオトメ ヒロヤ』。今世間を騒がせている天才少年だ。
はい嘘です。天才なんかじゃありません。世間も騒がせてすらいません。ただの普通の人間です。
そんな事をしてると、後ろから声がかかってきた。
「いやいや。君自分で普通とか、説得力あまりないからね」
「んぁ?」
声をかけてきたのは、中学校が同じで親友の『ハルカゼ トウイ』だ。
一言で言うなら、【謎】だ。【謎人間】だ。
てか心の声読まれてたの?
「紹介文が失礼で、なおかつ酷いこと思われたような気がするんだけど、気のせいかな?」
うん。やっぱり読まれてる。本当に何なんだこいつ?
「いや気のせいだろ?きっとそうだ」
「ふーん………ま、いっか」
明らかに疑っているが、まぁ気にしない。
「ところで、ヒロヤ君部活とか何するの?」
部活?そういえばまだ決めていなかったな。合格したあと勧誘とかやってたらしいけど、 俺すぐ帰ったから部活何あるかすら知らないわ。
「知らん。そんなことよりも、早く行くぞ。お前と話していたら、この時間すら勿体無い」
「酷いねっ! 」
そんなツッコミを無視して、俺は学園に急いだ。
急いだ理由?トイレに行きたくなってきたから。
用を済ませ、クラス発表の掲示板を見た。
どうかあの馬鹿と一緒じゃありませんように!
俺が祈りながら掲示板を見てると…。うん。どうやら俺の願いは儚く散ったみたいだ。
「というわけで、またよろしく〜」
うわっ!ニヤニヤしながら言ってきやがった!お前死ねよ!そのニヤニヤ顔腹立つわ!
「どうしたの?まるで願い事が叶わなかったみたいな顔をして。……ブフッ!」
吹き出したトウイに目掛けて、殺意と共に拳をぶち込む。
うん。土に帰れクソ野郎。
「さ、流石ヒロヤ君…。あい、からわず的確に、きゅ、急所、を狙ってくる…とは…」
ちっ!浅かったか!まだ生きてやがる!
瀕死のトウイをその場に置いて、俺は自分のクラス『1年2組』に向かった。
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