異なる物語との休日〜クロスクエスト〜
休日のE
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くる。その後ろには五人ばかりあの人造錬金自動人形…確か彼女たちは自らを『”エンジェ・ドールズ”』と名乗ったか…が、大手旅館のプロの給仕顔負けの精度で、御膳を重ねて続く。
「追加オーダーだぜ? ゆっくり食べろよな」
「待ってましたぁ!!」
「いっそのこと食べ比べしようぜ食べ比べ!」
「勝つのはこの俺だ!」
「いいや俺だね!」
「……うるさいぞ……静かに食わせろ」
宴会場、という名前の割には、全然宴会っぽいことやってない気はするモノの……
「これはこれで、楽しいかもしれないな」
久しぶりに、朗らかに笑うセモン。それを見て、コハクもどこか、温かい気持ちになるのであった。
***
「……起きてるか、お前ら」
「おう、当然のように」
その日の夜。カラオケ大会とか色々やって、セモンが謎の腕前というか喉前を発揮して「演劇やってた」とカミングアウトしてビビられた後。
草木も眠る、とは言わないが、そこそこ世間も寝静まって来たであろうその真夜中に、メテオが一人、ぽつりとつぶやいた。答える理央。
「……何をするつもりだ」
「いや、夜中にやることと言ったらもう一つしかないだろ」
「コイバナでもするってか? だったら俺パス」
「じゃぁ俺がサナの良い所について五時間語って進ぜよう。まずサナは――――」
「やめろ」
上から順に理音、メテオ、アツヤ、雷斗、キリト。嫁自慢を中断された雷斗は「なんだよー」とふてくされた表情で布団を被る。
「……残る候補としたら、嫌な予感しかないんだけど」
ハリンが苦い顔をする。ゼツほどではないが長い髪を下ろしていると、その柔和な顔立ちも合わさって女子っぽい。
「Yes。当然のことながら夜這いだ――――」
「させるかぁぁぁぁぁぁぁッ!! サナの寝顔は俺のモノだぁぁぁッ!」
即座に飛び起きた雷斗が二刀とシールドビットを構える。
「俺はお前を超えていく! ネオの寝顔を見るんだぁぁぁぁッ!!」
「加勢するぜメテオ! 詩乃―――――ッ!!」
「夜這いってなんかこういうものじゃない気がするんだが!?」
メテオと理央がご都合主義結界から与えられた使命に燃え、理音が知識との差異に困惑し、そして嫁の寝顔を守るべく漢たちが立ち上がる。
「そ、そうだぞ! 俺すら琥珀の寝顔、まだ見てないんだからな!」
防衛軍に参加すべく、《自在式》を一部解放しかけたセモン。
その瞬間。
「え?」
「え?」
「え?」
「Why?」
「ちとまてや。今なんつった?」
一斉に少年たちがこちらを向いた。
「え? いや、俺も琥珀の寝顔は見たことないから、お前らに見せるわけにはいかないって……」
「……まさ
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