異なる物語との休日〜クロスクエスト〜
休日のE
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事言うなって。それとも……」
「……んっ……!?」
「……こうして貰いたかったのか?」
「……和人の……馬鹿……っ」
キリト&ミヤビはお約束の糖分空間だった。渋るミヤビに、キリトが口移しで料理を食べさせる。やはりこのキリトは、セモンの知っているキリトとは大きく異なるようだ。Sっ気はキリアスにもあったが、こっちのキリトはその倍増しくらいである。もうとりあえず爆発しとけ。
「おいしいね、隆也」
「ああ、美味いな。生きててよかった、とはこのことだ」
「もう。不吉な事言わないでよ……これからも一緒だからね」
「ああ。ほれ、あーん」
「もうっ、普通は私がやるんでしょ? ……あーんっ」
「理奈も俺に食わせてくれ」
「ずるいよ、隆也だけ得して!」
ゼツリナはどさくさに紛れて将来を誓い合ったりしている。ゼツは過酷な過去を潜り抜けてきた猛者何だったか。ほほえましいなぁ。
願わくば、彼らの未来に久遠の幸福が訪れんことを、なんて陰斗みたいなことを思って、即座に陰斗≒《主》であると悟って慄然とした。
「うめぇなぁ。運動の後だから余計に」
「もう、刀馬はホントにスポーツ馬鹿何だから。ほら、あーんして?」
「ん? くれるのか? あーん」
――――ジンって以外と鈍感……?
まぁとにかく、理音・アリスペアに勝るとも劣らずまともな食卓……っとちょっと待て。まさかネタ切れになったんじゃぁあるまいな。
――――いかんいかん。またメタ思考に流されかけてしまった。
再び頭を振って、ご都合主義結界から抜け出すセモン。
「清文? どうしたの?」
隣に座るコハクが、心配そうに問うてくる。
「あ、ああ……大丈夫。ごめん、心配かけたな」
「ううん。あんまり食べてないみたいだから……」
「あー……まぁ、なぁ。やっぱりどんなに上手くて美味しくても、琥珀が作ってくれた方がおいしいって感じるのは……」
――――きっと嫁馬鹿の兆候なんだろうなぁ。
しみじみと感じるセモンであった。その隣ではコハクが真っ赤になってあわてている。
「な、なに言ってるのよ……そんな事より、ほら、清文。私も、その……これ、やりたいの」
「ん?」
コハクが牛肉を持ち上げて、セモンの口元まで運んでくる。ああ、そう言うことね。
「……あーん、して?」
「あーん」
ぱくっ、とセモンが肉を咥えると、すぐにコハクが箸を抜いてしまう。メテステとは逆である。
まぁ、とにかく――――普通に喰うより百倍近くおいしかった、と記しておこう。嫁の力ってすごい。
「よぉお前ら、楽しんでるか〜?」
そんなことを言いつつ宴会場に、料理の乗ったお盆を抱えてシュウが入って
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