第二シーズン〜時空大冒険〜
第六章 【Douglas of the attack】
第十話 《古びた記憶-中編-》
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兵長、そして、俺の一番弟子の迅
2対1の上、カインは、ろくに食事も取っていない、勝敗は明らかだった
俺と迅は、カインを難なく倒し、倒れたカインの横を通って先に進もうとした
その時、カインの口から、言葉が漏れた
カイン「何故、殺さない、、、」
その言葉に、俺と迅は、立ち止まる、迅は、俺が、目の前の傭兵に対して情けをかけたのだと思っていただろうが、それは、違う、俺、自身の為だ、俺は、もう、この戦争の間誰も殺さないと誓ったからだ
俺は、止めた足を再び進め、カインをその場において進もうとした、迅も、カインを悲しい目で見ながら、どうしようも出来ない、自分を悔やんでいた
その時、カインが、倒れながらも、ひときわ大きな声で言った
カイン「なんだよ!!
なんなんだよ!!
なんで、殺してくれねぇんだよ!!
親を失い、家を失い、自由も意志も失った!!
そんな中俺は、、、俺は、ずっと、ずっと、待ってたってのによ!!俺より強え奴が俺を殺してくれるのを!!
嫌なんだよ!!こんな世界!」
その言葉に、迅は、少し腹が立った、まるで、自分だけが不幸だと言っているように聞こえたからだ
迅「そんなら自分で死ねよ!
わざわざ、他人の手を汚す必要なんて------」
その言葉を断ち切るようにカインが叫ぶ
カイン「無理だった!!何度もそんなことしようとしたが、途中で怖くなった!」
今度は、迅が、叫んだ
迅「そんなら、俺がやってやるよ!」
そう言って迅が剣をもってカインに飛びかかる
カインは、目を瞑る
ガキィィン!!
短く高い、金属音が響く
風刹が、迅とカインの間に立ち、迅の剣を受け止めている
そして、カインの方を向いて風刹は、言った
風刹「死ぬことを怖いという奴に、死ぬ権利は無い、死ぬのが怖いってことは、まだ、この世に希望を見るからだろ?
それなら、むしろ、お前には、生きる義務がある」
そこで、言葉を少し切ってカインに背を向ける
風刹「付いて来い、煌めく希望を見せてやる」
風刹は、そう言って歩き出す、迅もそれに続く、、、、そして、カインも、ゆっくり立ち上がり、少し悩んだが、少し顔を明るくして、薄く笑った後、風刹の後を追った
西ヨーロッパでの戦争が終わりを告げたのは、この日から3日後のことだった、、、、
〜〜〜〜現在〜〜〜〜
カイン「これが、俺と兵長との出会いだ、、、
そして、この名前をつけたのも兵長だ」
迅も静かに頷いている
空音も、そのことには、頷くが、一つ疑問がある
空音「でも、なんで、風刹は、そんな、二人を救うようなことをしたのに、自分の正体を隠したんだろう、、、普通なら、飛びついて喜ぶはずなのに、、
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