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ガンダムブレイカー2 可能性の獣
第一話 僕の名前は。
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蝉の鳴く声が聞こえる。
この鳴き声を聞くと、あぁ、夏なんだなって思う。

人のザワザワした声が聞こえる。
この声を聞くと、騒がしいなって思う。

今、僕はガンプラワールドフェスタに来ています。

「…暑いなぁ…流石お台場だなぁ…」

…ガンプラ。それは今世界中を震撼させている、簡単に言ってしまえばプラモデルだ。
そして今のガンプラの目玉といったらやはりガンプラバトルであろう。世界大会すら行われており、丁度今年の夏休みには全国大会が開かれる。

僕が今いるガンプラワールドフェスタは全国大会に合わせて開かれており、そしてこのガンプラワールドフェスタの目玉はガンプラバトルシュミレーターというものだ。
どうやら従来のガンプラバトルとは違い、ガンダムの世界に入ってアムロ達と戦えたり、オリジナルのストーリーを遊べる…らしい。
そのため参加者が後を断たないようで、ネットですら話題になっている。そしてついにはあまりの参加者の多さに一日100人限定へとなった。
しかし、僕には関係はない。
僕の目的はここで発売されるガンプラにある。

「あった…HGユニコーンガンダム!」

本当はイオリ模型店で買うつもりだったんだけど、臨時休業になっていて買えなかった。他の店に行ってみても何故だかユニコーンガンダムだけが無かったので、ガンプラワールドフェスタの品揃えに頼ったのだ。
ユニコーンガンダムだけがないとか絶対におかしいよなぁ。仕組まれてるのを疑ってしまう。
とりあえず購入するが、周りが騒がしい。
騒ぎのある方に行ってみると、

「すげぇ!メイジン・カワグチだ!」

「なんでこんな所に!?」

「サインくださーい!」

ガヤガヤ…

そこに居たのは、メイジン・カワグチだった。どうやら何かのイベントの様で。
その隣には金髪の女の人がいて、雰囲気はどこかメイジンに似ていた。

「にしても変なファッションだな…」

なんで片足ズボン無いんだろう。もしかしたらかっこいいと思っているんだろうか?だったら恥ずかしいよなぁ。

──────────────────────────

「はーい!注目ー!」

しばらくしてどこからか現れたイベントMC。
そしてイベントの内容を説明していっていた。
要約してみると、メイジンと一緒にガンプラを作って一度ガンプラバトルをして、次に一緒にガンプラバトルシュミレーターに参加出来る、というもの。
僕はこういうのは苦手だから、この場から逃げようとする…が


「そこの少年。一緒に作ろうじゃないか」

メイジンが指差す方向に居たのは…僕だった。

「…えっと…僕…ですか?」

「そうだ少年!キミが持っているユニコーンガンダム!それを作ろうじゃないか!」
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