第15話 魑魅魍魎の主、鬼と語る
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いた頃からのケンカ仲間だったからな…」
昔を思い出しているのか土方はどこか哀愁の顔をしていたがすぐに表情を引き締め、リクオに質問した。
「それで、結局お前はどうやってこの学園都市にはいったんだ?」
対するリクオはフと不敵な笑みを浮かべながら答えた
「なに簡単さ…堂々と正面からだよ…俺はぬらりひょん”だからな」
「なに!?」 「え!?」 「うそ!?」
リクオの発言に信じられない顔をする学園都市に住む一同にリクオが説明する
「昔じじいに聞いたことがあった。“ぬらりひょん”ってのは何の妖怪かって…」
「あのじじいはいつもカッコつけてこう言った。『ぬらりひょんとは“鏡にうつる花、水にうかぶ月”』……すなわち“鏡花水月”!夢幻を体現する妖ってな…もっとも、俺がこの学園都市に入った方法は“明鏡止水”だがな」
リクオの説明に美琴たちは いまいち理解できず首をひねり、上条は全く理解できないせいか頭から煙が出ていたが土方と千鶴は何となく理解できたらしい
「つまり、ぬらりひょんの能力ってのは“相手の認識をズラしす”って事か?」
「ああ、ちなみに“明鏡止水”ってのは“畏れで相手を威圧し、相手に認識されなくなる”技だ」
ぬらりひょんの技を説明したリクオだったが、先ほどの土方の説明に気になる言葉があった事を思い出し、土方に質問した
「それより土方さん。アンタ俺の親父を知ってるみたいだが…」
「ああ。奴とは俺がまだ多摩の薬売りをしてた頃、ある道場にケンカ売った時に偶然出会ったんだ」
そう、まだ試衛館で近藤と出会う前、江戸の多摩の町で薬売りをしていた土方は薬を売りながら道場破りをしていたのだ。そんなある日、土方は“ぬらりひょんの子”であり、後のリクオの父となる奴良組二代目総大将と出会うのだった。
「17〜8歳の位だったか?あの頃の俺は修行がてら いろんな剣術道場にケンカ売っては石田散薬を売りとばして江戸中の道場を荒らし回ってたからな…」
「「「「「…………………」」」」」
しみじみと語る土方の昔話に大将のリクオや土方と面識がある青田坊を除く面々は彼の少年時代に『よく無事に済んだな』と口に出さずとも顔に出ていたが土方はそこに突っ込まなかった
「まぁ、あの頃の俺は世間知らずの恐いもの知らずでな。1人で10人以上の道場の奴らとケンカに明け暮れていたからな」
ハッハッハと軽々しく笑う土方だが上条から見れば『どんな青春だよ』と突っ込みたかったが言うと後が恐いのであえて黙ることにした
「ところが俺もヤキが回ってな。俺に負かされた事がよほど応えたのか、その道場の師範代が50人近くの門下生を引き連れて木刀を
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